[Weather Minimums : 気象限界]
パイロット免許への水先案内人
須永です!
前回は、
Basic VFR についてお話させていただきました。
コントロール・タワーのある空港からの
離陸、または着陸を行うには
Basic VFR の条件を
満たしていなければ
運航できないということを
覚えていただけましたか?
Visibility:3statute miles
Ceiling:1,000’ AGL
でしたね。
Airspace の各エリアごとの
Visibility と
Distance from the clouds は
例の暗記お助け図によって
あなたの頭の中に入っていると信じています。
今までの練習問題は各エリアの
条件値を問われるだけだったと思います。
というのは、
どのエリアについて
問われているのかが分かるように
問題文の中に
Contorolled Airspace や
Uncontrolled Airspace と
書かれているタイプの問題でした。
もちろん、このタイプの問題が
基本になるので、とても大事です。
しかし、もう少し応用的な問題にも
慣れておく必要があると思います。
例えば、Chart(航空図)内の
ある空港を示されて、
そこから地上○○フィートのエリアの
Weather Minimums(気象限界)を
問われる感じです。
Chart(航空図)の情報を正確に
読み取れているか?
というのも複合的に問われるものです。
例えば、
下の Chart(航空図)を見てください。
SPRINGERVILLE 空港のシンボルの
周りにはマジェンタ色のサークルが
ありますね。
これは何を意味するのか
覚えていますか?
この範囲内は
Contorolled Airspace の floor が、
700 feet AGL ですという
意味ですよね。
では、マジェンタサークルの
外側についてはどうですか?
Contorolled Airspace の floor が、
1,200 feet AGL ですという
意味です。
さらに、その Contorolled Airspace の
Class は何だか分かりますか?
はい。Class E(Echo) です。
では、Class E(Echo) の
Weather Minimums(気象限界)は?
Visibility が
:視程
3 statute mile で、
:3マイル(陸里)
Distance from the clouds は、
:雲からの距離
1,000 feet above
:1,000フィート上に
500 feet below
:500フィート下に
2,000 feet horizontally
:2,000フィート水平方向に
from each cloud
:それぞれの雲から
ですね。
ここまでは大丈夫ですか?
もう一度、
先程の Chart(航空図)を見てください。
マジェンタサークルの内側のエリアで
地上高度が700フィート未満の
Airspace は、Class 何ですか?
そのエリアは
Uncontrolled Airspace ということですから
Class G(Golf) ですね。
では、Class G(Golf) の
Weather Minimums(気象限界)は?
はい。そうですね。
地上高度1,200フィート以上と
地上高度1,200フィート未満で
条件が違うんでしたね。
この場合は、
SPRINGERVILLE 空港の上空の
Class G(Golf)についてなので
700フィート未満のエリアが対象となります。
このエリアは
当然1,200フィート未満であるので
Visibility が
:視程
1 statute mile で、
:1マイル(陸里)
Distance from the clouds は、
:雲からの距離
Clear of clouds
:離れる 雲
の条件が適用されることになります。
さらに、
日中(日の出~日の入り)の条件である
ということです。
では、SPRINGERVILLE 空港の
夜間(日の入り~日の出)の
Weather Minimums(気象限界)は?
夜間(日の入り~日の出)は
Contorolled も Uncontrolled も
区別せず、一律の条件に
なるんでしたよね。
VFR NIGHT TAKEOFF
Visibility が
:視程
3 statute miles で、
:3マイル(陸里)
Distance from the clouds は、
:雲からの距離
1,000 feet above
:1,000フィート上に
500 feet below
:500フィート下に
2,000 feet horizontally
:2,000フィート水平方向に
from each cloud
:それぞれの雲から
ですね。
<まとめ>
Chart(航空図)を見て
そこが Contorolled Airspace か
Uncontrolled Airspace なのかを
しっかり把握できることが重要
Class G(Golf) の floor は
通常 1,200’ AGL である
マジェンタサークルの内側の
floor は700’ AGL である
Class G(Golf) のエリアさえ
区別できれば、それ以外は
Contorolled Airspace である
ということで、練習問題にトライしてみましょう!
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Q:(Refer to figure)
What are the basic weather minima required
to takeoff from San Manuel airport during the day?
A : 3 statute miles visibility, 500 feet below the clouds,
1000 feet above the clouds and 2000 feet horizontally
from the clouds.
B : 0 statute miles, clear of clouds.
C : 1 statute mile, clear of clouds.
(Refer to figure)
:図を参照してください
What are
:何です
the basic weather minima
:基本的な最小気象限界
required
:必要とされる
to takeoff
:離陸するため
from San Manuel airport during the day?
:から サン・マニュエル空港 日中
・
・
・
自力で答えを導き出してから
音声を聞いてください。
はい。どうでしか?
今回のように少し総合的な
知識が問われるような問題も
出題されますので、
慣れるようにしていきましょう。
このブログの最初から最後まで
読み終える頃には
筆記テスト合格に必要な力は
身につきますので
頑張ってついて来てくださいね。
全力で応援いたします。
ということで今回は以上となります。
今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます!
ではまた!
コメント
Non-tower AirportでClassEの場合はありますか?
takumi様
ご質問ありがとうございます。
さて、「Non-tower AirportでClassEの場合はありますか?」
とのことですが、
そのNon-tower Airportの地上面までClassEという場合があるのか?
という意味でよろしいですか?
そうだとして回答させて頂きますね。
Airspaceは、ClassA,B,C,D,E,Gというように6つのクラスに分かれています。
ClassEとClassGがControlled airspaceとUncontrolled airspaceの境界ということはご存知のことと思います。
そもそもControlled airspaceとUncontrolled airspaceの違いというのは、
IFR機に対して他機との接近、衝突を避けるためにレーダーで追跡される空域か
そうでない空域なのかという違いです。
計器をメインに飛行するIFR機は、危険な低空飛行はさせられませんから
Controlled airspaceであるClassEが設定されているのは
基本的に地上高度1200フィートから上の空域となっています。
それより低い高度はClassGということですね。
ただし、離着陸をする空港周辺では、もう少し低い範囲まで
Controlled airspaceを設けているのです。
チャートを見てみるとNon-tower Airportを囲むように
マジェンタの帯がマーキングされている所がありますね。
その帯の外周はシャープなエッジで
内側はぼんやりしているラインになっています。
この範囲内では、ClassEは地上高度700フィートからスタートしています。
これは、離着陸を行う航空機に対してより低い高度まで
セパレーションサービスを行えるようにするためです。
さらに、Non-tower Airportとは言え
交通量の多い空港では、チャート上の表記として
マジェンタの破線で囲まれた空港もあります。
この空港に限っては、破線の範囲内は
地表からClassEがスタートするのです。
ですから、Non-tower Airportであっても
完全にClassEに含まれている空港もあるということです。
いかがでしょうか?
もし、ご質問の解釈が間違っていたら
もう一度ご連絡ください。
お答えいただきありがとうございます。
もう一つ気になったことがあります、
towerがあるairportでは管制塔が追跡してると思いますが、
non-tower airportでは誰がIFR機をレーダーで追跡しているのですか?
takumi様
いつもありがとうございます。
Non-tower airportを利用しているIFR機については
その空港周辺の管制を管轄している
アプローチやディパーチャーまたはセンターが追跡しているのです。
ですから、Non-tower airportから出発するIFR機は
離陸直後から指定されているディパーチャー又はセンターの周波数で
レーダー管制官とコンタクトするわけです。
ありがとうございます。
また分からないことがあったら質問させていただきます。
すぐに返信できない場合もあるかも知れませんが、
いつでもご質問は受け付けていますので
よろしくお願いします。
引き続き頑張っていきましょう。