航空図から飛行場のどんな情報が得られるの?

Sectional Charts

[Sectional Charts:区分航空図]

 

こんにちは!

パイロット免許への水先案内人・須永です!

 

 

 

前回は、航空図上で飛行場のポジションを

緯度を経度を使って見つける方法などの

お話をさせていただきました。

 

覚えていただけましたか?

この手の内容は一方的に説明されて

頭で理解しようとすると大変なんですが、

実際に自分の手を動かしてやってみると

めちゃくちゃ簡単なんですね。

 

いつか直接レクチャーできたらいいなと

勝手に思っている須永です。

 

 

さて、パイロットは

上空から飛行場を認識できることは

もちろん大事なんですけど、

航空図においても

その飛行場はどんな施設があるのか

どんな特徴があるのか分からなくては

いけません。

 

そこで今回は航空図内の

飛行場のシンボルについて

少し説明していこうと思いますね。

 

Airport Information

 

先ずは、こちらから

中央にマジェンタ色のサークルが見えますか?

 

KIDWELL airport です。

 

このシンボルマークがベーシックな

飛行場のシンボルです。

 

次にこれです。

サークル内に「R」がありますね。

 

これはプライベートの飛行場を意味しています。

個人の所有物ですので、許可を得てからでないと

勝手には着陸できませんよ。

 

次はこれです。

上が FLYING DIAMOND airport と

下が RUBY STAR airport です。

 

いずれも名前の上に (Pvt) とありますね。

両方ともプライベートの飛行場なんですけど、

 

ひとつ前のと比べるとシンボルマークが

違いますよね。

 

サークル内はマジェンタに塗られていて

棒状に白抜きされた部分がありますね。

 

これは、滑走路が Hard surface

つまり、舗装された滑走路の飛行場ですよ

という意味なんです。

 

白抜き部が滑走路を表していて

滑走路の方向が大体分かるように

なっているんですね。

 

それから滑走路の長さは

1,500フィート以上がこの表示になりますよ。

 

次にこちらです。

Hard surface の滑走路が2本ありますね。

更に、マジェンタ色ではなく

シンボルの色はブルーです。

 

これは、管制塔がありますよという意味なんです。

 

シンボルマークの右横の

飛行場名 CHANDLER の下に

CTとありますね。

 

これはコントロール・タワーの略です。

周波数は126.1というのが記載されていますね。

 

それから、周波数126.1の右に

小さい★が見えますか?

 

これはコントロール・タワーが

「24時間営業していません」という意味です。

 

それからシンボルマークの

左右と下に角張った小さい

突起があるんですが、見えますか?

 

これは、その飛行場には

給油施設がありますよという意味なんです。

 

更に、このシンボルマークの頭には

☆マークがついていますね。

 

この意味は、

飛行場灯台(Airport Rotating Beacon)が

設置されていますよということです。

 

夜間、有視界飛行で飛んでいるとき

飛行場を探すのに重宝するんですね。

ライトカラーのパターンは

ホワイト・グリーン・ホワイト・グリーン・・・と

フラッシュするのが

民間の飛行場(CIVILIAN AIRPORT)ですよ。

 

 

対して

速いホワイトの点滅が2回とグリーンで

ホワィ・ホワィ・グリーン

ホワィ・ホワィ・グリーン・・・と

フラッシュするのが

軍の飛行場(MILITARY AIR STATION)なんです。

 

間違えて軍の施設に降りないでくださいね。

 

 

もう一つのビーコンのパターンが

グリーン・ホワイト・イエロー

グリーン・ホワイト・イエロー・・・です。

 

これはヘリポートなんです。

 

もし、あなたが飛行機を

操縦しているとき

グリーン・ホワイト・イエロー

ビーコンに向かって着陸を

試みるなんてことはしなでくださいね。

 

多分滑走路が短すぎると思います。

 

 

はい、冗談はさておき

もう少し見ていきましょう。

空港情報の読み方

 

シンボルマークの横に色々な情報が

記載されていますが、

一つずつ見ていきましょう。

 

まず、1列目

空港名は CHANDLER です。

その右にチャンドラーの略語。

チャンドラーを3文字で表すとCHD。

 

2列目

コントロール・タワーの周波数126.1Mhz

★は24時間ではない。

(これは前述にもありましたね)

 

白抜きの「C」はタワーが閉鎖した後、

パイロット同志が使う周波数にもなります。

 

3列目

ATIS(オートマチック・ターミナル・インフォメーション・サービス)

空港の情報を1時間ごとに録音更新して、くり返し放送されてます。

その周波数が128.325Mhz

 

4列目

これは飛行場の海抜高度です。

CHANDLER のフィールド・エレベーションは

1,243フィートという意味です。

 

隣の「L」は滑走路にライトの設備があるということ。

(日没から日の出まで)

 

ただし、このチャンドラー空港のように

「L」の左に小さい★がある場合

常時点灯しているわけではないという意味です。

 

次の数字は滑走路の長さで単位は100フィートです。

このチャンドラーは49とあるので

4,900フィートの長さの滑走路を有しているということです。

 

最後の周波数はUNICOMと呼ばれるもので

ガソリン屋さんやサービス屋さんが使っているものです。

 

5列目

RPはライトハンド・トラフィックパターン

(場周経路が右周り)を

運用しているという意味です。

(滑走路は04ライトと22ライトの場合)

 

 

以上で基本的な空港情報について

あなたは読み取れるようになりましたね。

 

あ!ちなみに滑走路の長さが

8,069フィートを超える場合の

空港のシンボルは下のようになります。

サークルではなくなるんですね。

図はPHOENIX SKY HARBOR INTL(PHX)
フェニックス・スカイハーバー・国際空港です。

 

 

はい。ということで今回は

Airportのシンボルマークとその他

情報についてお話させていただきました。

 

 

では、軽く練習問題にトライしてみましょう!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Q1:(Refer to figure)

The elevation of the PHOENIX SKY HARBOR INTL

airport is

 

A  :  1250 feet.

B  :  969 feet.

C  :  1135 feet.

 

The elevation:海抜高度

自力で答えを導き出してから

音声を聞いてください。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Q2:A military air station can be identified

by a rotating beacon that emits

 

A  :  white and green alternating flashes.

B  :  two quick white flashes between green flashes.

C  :  green, yellow and white flashes.

 

A military air station:軍の飛行場

can be identified:識別される

by a rotating beacon:によって 回転灯台

that emits:それ 発する

alternating flashes:交互のフラッシュ

自力で答えを導き出してから

音声を聞いてください。

 

 

はい。どうでしたか?

簡単でしたよね?

 

もし、間違ってしまったとしても

大丈夫ですよ。

何度もくり返し

読み返していただければ、

必ず出来るようになります!

 

自分の手で飛行機を飛ばす夢

絶対に叶えてくださいね。

 

 

今回はこれで以上となります。

今日も最後まで読んでいただいて

ありがとうございます!

 

ではまた!

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