[Weather Minimums : 気象限界]
パイロット免許への水先案内人
須永です!
前回から
WEATHER MINIMUMS (気象限界)
の分野に入らせていただきました。
その皮切りに
高度10,000フィート MSL(海抜高度)以上で
18,000フィート MSL(海抜高度)未満の
エリアの気象限界値を
ご紹介したわけですが、
もう覚えていただけましたか?
一覧表を見てみましょう。
このエリアの数値の覚え方の一つとして
5-111
というナンバーがあります。
最初に来る5が
視程 (Visibility)の
5 statute miles です。
111は
左から雲の上、雲の下、雲の水平方向の
値を示しています。
1:1,000 feet
1:1,000 feet
1:1 statute mile
とこんな感じです。
まあ、あなたが覚えやすい方法があれば、
それが一番ですね。
今回は、管制されていない空域
Uncontrolled Airspace の
Weather Minimums についての
お話となります。
管制されていない空域
(Uncontrolled Airspace)は
クラス何だか覚えていますか?
はい。
クラス G (Golf) でしたね。
この Uncontrolled Airspace の
高度 10,000 feet MSL 未満で
且つ、高度 1,200 feet AGL (地上高度)より上の
エリアのお話になりますよ。
このエリアの雲からの
Clearance Distance(ゆとり、すき間・距離)は
表のように
フライト時の視程は
1statute mile
です。
それから、雲の上は
1,000 feet
雲の下は
500 feet
雲の水平方向は
2,000 feet
です。
先ほどの覚え方でいくと
1-152
ですね。
「1機のセスナ152が飛んでいる」
というように暗記できると思いますよ。
初めの1が視程です。
1:1statute mile
152 は
左から雲の上、雲の下、雲の水平方向
という順になるので
1:1,000 feet
5:500 feet
2:2,000 feet
とこんな感じでしょうか。
次に、Uncontrolled Airspace で
高度が1,200 feet AGL よりも
低いエリアではどうでしょうか?
表のように
Clear of clouds(雲の外)
つまり、雲の中に入らなければOK
という意味です。
ギリギリまで近づけるということですね。
視程は変わらず
1statute mile 以上必要ですね。
数値を覚えるだけですから
問題ありませんよね?
以上が Uncontrolled Airspace の
日中の
Weather Minimums(気象限界)
ということです。
「えー!じゃあ、夜間は変わるんですか?」
という声が聞こえて来ました。
はい。変わるんですよ。
夜間は雲を確認し難くなりますし、
距離感覚も日中と比べたら
曖昧になってしまいます。
よって、視程もより長い距離を
見渡せる条件が必要になるわけなんですね。
では、具体的にどのように
数値に変化があるのかというと・・・
2つ変わりますよ。
まず、視程 (Visibility) が
1statute mile から
3statute miles へと
より長い可視性が求められます。
2つ目に
1,200 feet AGL より上か下かで
違う条件がありましたが、
その境界が無くなります。
これはどういう意味なのかというと
Contorolled Airspace の
10,000 feet MSL (海抜高度)未満の
エリアに設定されている基準と
全く同じになるということなんです。
つまり、Uncontrolled Airspace の
地上から10,000 feet MSL までの
エリアの夜間の気象限界は
飛行中の視程(Visibility) は
3statute miles
です。
雲からの距離は
上に 1,000 feet
下に 500 feet
水平方向に 2,000 feet
ということですね。
なので、夜間の場合を考えるときは
最初に出てきた一覧表の
左側の数値をそのまま
右側に移動させればいいということですよ。
しつこいですが、
この一覧表だけ頭に入れてしまえば
怖いものはありません。
しっかり暗記してくだいね。
ところで、雲からの距離は
何フィートですよと言われても
実際には正確に計測することはできません。
なので、大体の感覚を日頃から
掴めるようにしておくことが大切となります。
飛行訓練において
連続離着陸を何度も試みる
タッチ&ゴーという科目があるのですが、
この場合、飛行場の
Traffic Pattern(周回経路)に沿って
周回するんです。
この Traffic Pattern(周回経路)の
高度は、ほとんどが 500 feet AGL なので
500 feet の感覚と
滑走路の長さも
分かっているはずですから
500 feet の上空から見た
○○○feet の滑走路がこんな感じに
見えるんだなみたいに
身体で覚えるようにしていってくださいね。
はい。今回も表を覚えるだけなので
練習問題にトライしてみましょう!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Q:During operations outside controlled airspace
at altitudes of more than 1,200 feet AGL,
but less than 10,000 feet MSL,
the minimum flight visibility
for VFR flight at night is
A : 1 mile.
B : 3 miles.
C : 5 miles.
During operations:の間 運航
outside controlled airspace:外 管制されている空域
at altitudes:高度で
of more than:より上の
1,200 feet AGL:1,200フィート(地上高度)
but less than:でも 未満
10,000 feet MSL:10,000フィート(海抜高度)
the minimum flight visibility:最低 飛行視程y
for VFR flight at night :のため VFRフライト 夜間の
is:です
・
・
・
自力で答えを導き出してから
音声を聞いてください。
はい。どうでしたか?
今回も数値を覚えるだけですから
何てことは無かったですよね?
引き続きこの調子で
頑張っていきましょう!
ということで今回は以上となります。
今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます!
ではまた!