Plotter Mistakes (プロッターの取り扱いミス)

[Cross-Country Planning : 野外飛行計画]

パイロット免許への水先案内人

須永です!

 

前回は、

Calculating Gallons (ガロンの計算)

についてお話しさせていただきました。

Flight Computer の外側の目盛りは

距離だけでなく燃料ガロン表示もするので

消費量の計算もできるということを

理解していただけましたか?

回は、

Plotter Mistakes (プロッターの取り扱いミス)

についてお話したいと思います。

取り扱い上の注意点

今回は、

フライトプランに使用する

別のツールであるプロッターの

取り扱いについて考えてみたいと

思います。

これには4つの落とし穴が潜んでいますので

引っかからないようにしてくださいね。

縮みと反り

まず初めに

操縦席から前方を一望できるように

コックピットの構造は視界が

開けていますよね。

昔の複葉機のように

搭乗者が直に風を受けることがないように

一般的な航空機には

ウィンドシールドと呼ばれる

透明な風防が取り付けられています。

もし、

プロッターを計器盤の上に

放置してしまったとしたら、

透明なウインドシールドを通して

直接日光が当たってしまいますので

相当な熱を帯びることになります。

その熱によってプロッターは

伸びたり曲がるなど簡単に

変形してしまいます。

一度変形したプロッターは

元には戻りませんし、

正確な距離を測定できなくなって

しまいます。

そうなってしまった場合は

セクショナルチャートの上部に記載された

マイル目盛りと照らし合わせながら

使用する必要があります。

しかし、

新しいプロッターに買い換えることが

1番早い解決策であることに

間違いはありませんね。

凡ミスには注意です。

0ポイントの位置

次に挙げるのが

プロッターの 0ポイントが

本体の端でないということです。

一般的な定規は

本体の先端部が 0ポイントに

なっているものが多いですので

同じ感覚で使用してしまわないように

注意が必要です。

ある空港と別の空港との

距離を測るなどの際、

プロッター本体の先端部を

起点として測ってしまうと、

実際の距離より

長くなってしまいますので

注意してください。

その距離を基に計算した全ての数値に

影響を受けてしまいますからね。

海里?・陸里?

3つ目は

どちらのマイルを使用するのか

ということです。

なぜなら

このタイプのプロッターには

2種類の目盛りが付いています。

1つは Nautical Miles (海里) で

もう1つ Statute Miles (陸里) です。

この2つの距離は違いますので

あなたがどちらのマイルで

測定するのかをしっかりと

把握しておきましょう。

通常、私たちが使うマイルは

Nautical Miles です。

なぜなら

ほとんどの航空機の速度計の単位は

MPH ではなく

Knot だからです。

その航空機の速度計が

MPH 表示のときは、

Statute Miles の方を

使用することになります。

ちなみに私が

タービンエンジンのヘリの訓練で

使用した機体は

ジェットレンジャーだったのですが、

その機体の速度計は MPH表示でした。

区分?・世界?

4つ目の罠は、

プロッターの表と裏では

目盛りの縮尺が違うものになっています。

あなたが計測しようとしているチャートは

Sectional Chart (区分航空図) なのか、

World Aeronautical Chart (世界航空図) なのかを

ハッキリさせましょう。

縮尺は倍違いますからね。

Sectional Chart (1:500,000)

World Aeronautical Chart (1:1,000,000)

私たちが通常使用するのは

Sectional Chart ですから

それに対応した側の目盛りを

使用するということです。

まとめ

Plotter Mistakes (プロッターの取り扱いミス)

1. Shrunk & warped (縮みと反り)

正確さの損失

2. Zero not at end

0ポイントは本体の先端部にはない

しっかりと0ポイントから測ること

3. Nautical miles vs. statute miles

海里?陸里? 目盛りの確認

4. Sectional vs. WAC

チャートに対応した縮尺の目盛りを使用

練習問題にトライしてみよう!

Q1  :  When using a navigation plotter, it is important to note that

A  :  zero miles is not at the physical end of the plotter.

B  :  shrinkage of the plastic is not possible.

C  :  the sectional scale and the WAC scale are on the same side of the plotter.

When using a navigation plotter,

:使用するとき ナビゲーションプロッターを

it is important to note that

:重要です ・・・に注意すること

zero miles is not at the physical end of the plotter.

:0マイルは ありません 端に プロッターの

shrinkage of the plastic is not possible.

:収縮 プラスチックの 不可能です

the sectional scale and the WAC scale are

:セクショナル目盛りとWAC目盛りは

on the same side of the plotter.

:同じ側です プロッターの

自力で回答してから音声を聞いてください。

・・・・・・・・・・・・・・・

Q2  :  Typical scales on the navigation plotter are

A  :  miles per hour and kilometers per hour.

B  :  nautical and stationary.

C  :  Sectional and WAC.

Typical scales on the navigation plotter are

:一般的な目盛りは ナビゲーションプロッターの

miles per hour and kilometers per hour.

:マイル/毎時とキロメートル/毎時

nautical and stationary.

:海里と 定置・固定

Sectional and WAC.

:区分と世界航空図

自力で回答してから音声を聞いてください。

あとがき

はい。どうでしたか?

プラスチック製品ですから

熱に弱いのは当然ですね。

物を大切に扱える人であれば、

変形させてしまうことは

考え難いと思います。

それ以外については

ほとんどが

ただのうっかりミスの部類ですよね。

筆記テストで問われるところをみると

意外にやってしまう

アメリカ人は多いのでしょうかね。

失敗例を挙げて最初の段階で

しっかりと頭に叩き込んで欲しい

という思いで

こんな問題もあるのかも知れませんね。

はい。ということで、

今回は以上となります。

今日も最後まで読んでいただきまして

ありがとうございます!

ではまた!

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