Zulu タイムって何ですか?

[Sectional Charts:区分航空図]

こんにちは!

パイロット免許への水先案内人・須永です!

前回で Aerodynamics 分野の説明は

全て終わりました。

空気力学と聞くと

なんだか難しそうなイメージですが、

いざその内容に触れてみて

いかがでしたか?

意外とこの程度なんだって

感じでだったんじゃないですか?

プライベートパイロットの試験で

問われるのは、この程度なんです。

あとは英語に慣れてしまえば

誰でも合格ラインに到達できるんです。

一歩一歩そこに向かって

頑張っていきましょうね。

さて、今回からは

区分航空図(Sectional Charts)の

説明に入っていこうと思います。

連邦航空局(FAA)は、

どのようなことをあなたに

求めてくるのでしょうか?

簡単にいうと

飛行計画を立てる上で

基本になるのが、

あなたが誰で、どこに居て

それが何時なのか?

ということなんですね。

あなたの飛行機が

どこの飛行場を何時に出発して

どこの飛行場に何時に到着するのか?

ってことです。

そこで時間についてですが、

基本的に航空界で用いられる時間は

協定世界時(UTC)というものです。

世界各地の標準時を決めるときの

基準となる世界標準時のことです。

かつて世界標準時は

イギリスのロンドン郊外にある

グリニッジ天文台における

平均太陽時間できめられており、

いわゆるグリニッジ標準時(GMT)と

いうものです。

しかし現在、世界の標準時は

原子時計を元に修正定義された

UTCに置き換えられいるんですね。

UTCは英語の

Coordinated Universal Time

の略で本来なら「CUT」のはずですが、

フランス語の

Temps Universel Coordonne と

調整がつかなかったため、

という解説もあります。

日本の標準時(JST)は

UTCよりも9時間進んでいるため

「UTC+09:00」と表示されます。

またUTCと同じ意味なんですが、

広く使われている表現で

「Zulu」があります。

「ズールタイム」といったら

UTCのことなんだなと思ってくださいね。

それから、UTC Zulu

24時間表示で使用されていますよ。

たとえば、

午前1時ジャストであれば「0100」で

午後8時半は「2030」となります。

下二桁が分を表しているですね。

この辺は時刻表と同じですので、

問題ありませんよね?

さて、下の図は

アメリカのタイムゾーンを

区分けしているものです。

左から

Pacific standard time

Mountain standard time

Central standard time

Eastern standard time

となっていますよ。

日本の標準時は一つしかありませんが、

国土の広いアメリカ本土だけでも

自差があるんですね。

さらに、変換表をみると

standard time(標準時) の他に

日本では馴染みのない

daylight time(夏時間)もありますね。

では、筆記テストでは

どのような問題が出題されるのでしょうか?

「ある飛行機が Pacific standard time ゾーンの

飛行場をローカルタイムの 1030 に出発します。

目的地への飛行時間は4時間です。

到着時間は UTC で何時ですか?」

こんな感じです。

では、解き方ですけど

まず、この手の問題は全て

UTC (Zulu) に変換してしまいましょう。

Pacific standard time で1030

これを UTC (Zulu) に変換するには

変換表をみると

Pacific standard time の右には

何て書いてありますか?

add 8 hours(8時間足す)とあります。

なので

1030+800=1830

となりますね。

UTC (Zulu)は18:30

とういうことですね。

そこに飛行時間の4時間を

足してあげるんです。

1830+400=2230

ということで

到着時間はUTC (Zulu)で

22:30 となります。

簡単ですよね?

もう一つやってみましょう。

「ある飛行機が Central standard time ゾーンの

飛行場をローカルタイムの 0930 に出発します。

目的地の飛行場は

Mountain standard time ゾーンにあり

飛行時間は2時間です。

到着時間はローカルタイムで何時ですか?」

この場合もまず、UTC (Zulu)に変換しましょう。

変換表をみると

Central standard time の右には

add 6 hours(6時間足す)とあります。

なので、

0930+600=1530

UTC (Zulu)は15:30

とういうことですね。

そこに飛行時間の2時間を

足してあげます。

1530+200=1730

ですね。

で、今回の問題は

ローカルタイムで何時に着くかを

聞かれていますよね?

目的地は Mountain standard time ゾーンに

あるので、変換表をもう一度見てください。

Mountain standard time の右は

add 7 hours(7時間足す)ですね。

この7時間足すというのは

UTC (Zulu)に変換するためなので

UTC (Zulu)からローカルタイムに

変換するには

7時間マイナスしてあげるということです。

よって、

1730-700=1030

到着時間は

10:30 Mountain standard time(MST)

ということですね。

最終的に UTC (Zulu) で答えるのか

ローカルタイムで答えるのかを

注意するだけで大丈夫ですよ。

はい。ということで、

練習問題にトライしてみましょう!

・・・・・・・・・・・・・・・・

Q:(Refer to figure) An aircraft departs

an airport in the central standard time zone

at 1230 CST for 3-hour flight to an airport located

in the mountain standard time zone.

The landing should be at what time?

A  :  1330 MST

B  :  1430 MST

C  :  1530 MST

(Refer to figure):図を参照してください

An aircraft departs:ある飛行機 出発します

an airport in the central standard time zone:

ある飛行場 の中 セントラル・スタダード・タイムゾーン

at 1230 CST:12時30分に セントラル・スタンダード・タイム

for 3-hour flight:のため 3時間の飛行

to an airport located:に向かって ある飛行場

in the mountain standard time zone:の中 マウンテン・スタンダード・タイムゾーン

The landing:着陸

should be:のはずです

at what time:何時に

自力で答えを導き出してから

音声を聞いてください。

はい。どうでしたか?

簡単でしたよね?

これであなたは

Aviation Time に関しては

マスターしてしましましたよ。

この調子で頑張っていきましょう!

今回はこれで以上となります。

今日も最後まで読んでいただいて

ありがとうございます!

ではまた!

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