圧力を利用した計器はどんなもの?

Flight Instruments

[Flight Instruments:航空計器]

 

こんにちは!

パイロット免許への水先案内人・須永です!

 

お久しぶりです。

本業の忙しさが正に

今ピークを迎えています。

 

本当は毎日更新したいのですが、

超売れっ子芸能人並みの

睡眠時間を強いられるほどの

状況です。

 

ゴールデンウィーク間近になれば

落ち着いてきますので

それまでは、

週一回の更新ということで

お許しくださいね。

 

 

では、次に進みたいと思います。

 

前回まではジャイロ系の計器について

お話をしてきました。

 

頭に残っていますか?

 

時間が空いてしまったので

記憶が怪しくなってしまいましたか?

 

もう一度整理しておきましょう。

 

ジャイロの原理を利用した計器は

3つありましたよね?

 

ジャイロの原理とは

高速で回転するコマは

その場に留まろうとする力が働いています。

 

だから、コマはあんなに細い軸でも

立っていられるんですね。

 

その原理を利用した計器は

 

① 姿勢指示器(Attitude Indicator)

② 飛行方位計(Heading Indicator)

③ 旋回釣合計(Turn Coordinator)

 

でしたね?

 

これらの計器は実際の飛行中では

とても重要な情報をパイロットに

与えてくれるわけで、

めちゃくちゃ頼りになるんですが、

筆記テストにおいては

だいたい問われることは決まっているんですね。

 

 

Attitude Indicatorは、

正確な指示を得るために

水平時にHorizon Barに対して

ミニチュアプレーンを合わせるということです。

 

専用のノブによってミニチュアプレーンは

上下しますので、

ミニチュアプレーンを合わせるということです。

ここを押さえておきましょう。

 

 

 

Heading Indicatorは、

ジャイロスコープを動作原理にしているために

歳差運動(Precession)と呼ばれる

誤差の影響をうけるため

定期的に磁気コンパスと照らし合わせて

誤差を修正する必要があるということです。

 

 

 

Turn Coordinatorは、

垂直軸(Yaw)の動きと

縦軸(Roll)の初動の動きを示すものです。

旋回率を表すものであって、

バンク角(機体の縦軸の傾き)を示すものでは

ありません。

 

計器中のミニチュアプレーンの

翼端を目盛りに合わせて旋回

(左旋回では左翼端、右旋回では右翼端を

目盛りに合わせる)した場合、

標準率旋回をしていますよということ

でしたね?

 

(標準率旋回とは

2分間で針路を360°回転することです。

覚えていますか?)

 

と同時に機体が行っている旋回が

釣合が取れているのか?

外滑り(Skid)又は内滑り(Slip)

しているから修正しなさいということを

教えてくれるものでしたね?

 

なんとなく記憶に残っているでしょうか?

もし、怪しかったら前の記事を

読み返してみてくださいね。

 

何度もくり返すことで

定着しますからね。

 

 

 

さて、次に

空気の圧力を使った計器の

お話に入っていきましょう。

 

 

あなたは車の運転はされますか?

 

ドライバーの正面に

スピードメーターがありますよね。

 

車の速度ってどうやって

測っているんでしょうかね?

 

 

これは、タイヤの回転数を

計測することによって車の速度を

算出しているんですよ。

 

これは、まあ知ってる人は多いと思います。

 

 

では、飛行機の速度って

どうやって測っているんでしょうかね?

 

 

ちょっと想像してみてください。

※(危険なので実際にやってはいけませんよ)

 

走行中の車の窓を開けて

外に手を出してみたと想像してください。

 

手のひらを進行方向に向けて

車のスピードを上げていくと

どんどん手のひらに当たる風が

強くなるのを感じますよね?

 

飛行機は進行方向の正面からくる

空気の圧力(動圧)と

機体の横を通り過ぎる周辺の

空気の圧力(静圧)の差を

測ることによって速度を

知ることができるんですよ。

 

この動圧を測るために

ピトー管という動圧取り入れ口が

備わっています。

 

あなたがこれから操縦する

セスナのような軽飛行機には

左翼の下にある場合が多いと思います。

 

また旅客機のような大型機では

機首に近い胴体の側面に

ありますよ。

 

注意して見てみると

あ!これか?!ってのが

分かると思います。

 

 

さて、動圧に対して静圧というのは

機体が飛行している周辺の

空気の圧力ということなんですが、

この静圧は高度が高くなるほど

低くなっていきます。

 

空気は上空にいけばいくほど

密度が低くなります。

つまり、空気が薄くなるんですね。

 

よくエベレストなど高い山の登山家の話で、

「空気が薄い=酸素も薄い」

という環境に体を慣らしながら登るということを

聞いたことがあると思います。

 

そんな空気の濃い薄い

つまり、空気の圧力の高い低いを

計測することによって

飛行機の高度を知ることが

できるんですね。

 

静圧はStatic Ventsと呼ばれる通気口が

左右の胴体側面に備わっていて

そこから空気を取り入れて

それぞれの計器につながっています。

 

このように、空気の圧力を利用した計器も

3つありますよ。

 

 

先ず、例にも挙げましたが、

① 対気速度計(Airspeed Indicator)

② 高度計(Altimeter)

 

それから、飛行機の1分間あたりの

上昇率や降下率を指示する

③ 昇降計(Vertical Speed Indicator)

 

以上3つが

空気の圧力を利用した計器の

グループということになります。

 

一つ一つについては

次回から説明していこうと思います。

 

今回のところは

ピトー管/静圧システムを利用した計器は

上記の3つの計器があるということだけ

覚えておいてくださいね。

 

このグループ全体のことで

筆記テストで問われることは

とてもシンプルです。

 

もし、ピトー管が詰まってしまったら

動作しない計器は3つのうち

どれでしょうか?

 

図を見れば一目瞭然ですね!

Airspeed Indicatorですね。

 

では、Static Ventsが詰まってしまったとしたら?

 

そうですね。

3つ全ての計器に影響を受けてしまうということです。

今回はこの辺だけでも押さえておけばOKです。

 

 

では、練習問題にトライしてみましょう!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

Q : Which instrument(s) will become inoperative

if the static vents become clogged ?

 

 

A :  Airspeed only.

B :  Altimeter only.

C :  Airspeed, Altimeter and Vertical Speed.

 

 

instrument:計器

inoperative:作動しない

static vent:静圧通気口

clogged:clogの過去形または過去分詞

妨げられる・詰まっている

自力で答えを導き出してから

音声を聞いてください。

 

さて、いかがでしょうか?

今日の練習問題は簡単でしたよね?

 

このように日本語で理解してしまっていれば、

英語ではこういう表現になるんだという

練習をくり返すだけです。

 

空を飛ぶという夢を叶えるために

英語の壁を一つずつクリアしていきましょうね!

 

これからも一緒に

頑張っていきましょう!

 

はい。また一週間後に

お会いしましょう!

 

今日も最後まで読んでいただいて

ありがとうございます!

ではまた!

コメント

  1. 高橋広樹 より:

    はじめまして!自分今セブ島の航空学校に通っています!けど全然英語が出来なくて先生が話してる事を理解出来なくて困っていた所、須永さんのブログが目に止まって、授業でやった所と同じ所を説明していたのとても助かりました!ありがとうございます!

    • 須永 学 より:

      高橋広樹様

      ありがとうございます!
      このようなコメントを頂けると
      書いていて良かったなと
      心から思えて嬉しい限りです。
      ブログが少しでもお役に立てたら幸いです。

      内容について分からないことがありましたら
      お気軽にお問い合わせください。

      訓練頑張ってくださいね!
      応援しています!

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