[Electronic Navigation : 電子航法]
パイロット免許への水先案内人
須永です!
前回は、
ナビゲーションシステムの一つである
VOR のシンボルマークについて
お話させていただきました。
これらのシンボルマークは
もう覚えてしまいましたか?
では、今回からは
VOR とは一体どういうものなのか?
少しずつ紐解いていくことにしましょう。
まず、このChart(航空図)を見てください。
今までも何度も登場している
DALLAS FORT WORTH 国際空港です。
近づいてみると前回覚えていただいた
シンボルマークが見えますよね?
六角形の中にドットがあるものを
四角で囲んだ形をしています。
これは何ですか?
はい。VOR-DME ですね。
ちなみに、この VOR-DME の名前は
シンボルマークの下の方に四角い
情報ボックスがあるんですが、
その中に MAVERICK と記されていますね。
そのシンボルマークを中心に
Compass rose(羅針図)があるのですが、
分かりやすくするために
マーカーでなぞってみたのが下です。
VOR というのは、
この Compass rose(羅針図)の
全方向に信号を出しているのです。
航空機はその信号をキャッチすることで
VOR から何度の方角に今いるということが
分かるシステムになっているのです。
例えば、下の
DALLAS LOVE 空港の位置は
MAVERICK VOR-DME から
090°の方角にあるということですね。
では、次に進みますよ。
下は、WELLS VOR です。
では、ここで質問です。
VOR の Compass rose(羅針図)が
指している 000° は
True North(真北)ですか?
それとも Magnetic North(磁北)ですか?
はい。Magnetic North(磁北)ですね。
なぜなら、Longitude(経線)が
北に向かって伸びていく先に
True North(真北)があるんでしたね。
下は、Longitude(経線)を
黒いマーカーでなぞってみました。
VOR の 000° を指す矢印と比べても
大分ずれているのが分かるかと思います。
True North(真北)に対して
Magnetic North(磁北)は右に
ずれています。
では、右に何度ずれているのかというと
Chart(航空図)を見れば分かりますよ。
偏角を示すラインが
マジェンタ色の破線で示されています。
これも分かりやすいように
マーカーで色付けしてみました。
このエリアでは、
Magnetic North(磁北)は
True North(真北)に対して
13度30分時計回りに
傾いているということです。
Chart(航空図)上に描かれている
VOR の Compass rose(羅針図)の
一目盛りは5度です。
10度ごとに少し長い目盛りになっています。
これは、見てもらえれば分かりますよね。
続いて、情報ボックスの中身について
触れておきましょう。
下は、WELLS VOR の情報ボックスです。
この VOR の名前は WELLS です。
VOR 周波数は 114.2 MHz ですね。
識別コードが LWL です。
その隣の記号がLWL の
モールスコードです。
ボックスの下の RENO は
ここを管轄している
FSS(Flight Service Station) です。
ボックスの上の 122.1 R が
RENO RADIO の周波数です。
ただし、周波数の後ろに R が
付いていると受信のみという意味になりますよ。
では、今回もサクッて感じで
練習問題にトライしてみましょう!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Q : (Refer to figure) The navigation facility
at PHOENIX SKY HARBOR INTL is a
A : VOR.
B : VOR-DME.
C : VORTAC.
Refer to figure
:図を参照してくだい
The navigation facility
:航法施設
at PHOENIX SKY HARBOR INTL
:フェニックス・スカイハーバー国際空港の
is a
:です
・
・
・
自力で答えを導き出してから
音声を聞いてください。
はい。どうでしたか?
問題自体は前回の復習みたいなものでしので
大丈夫でしたよね?
VOR のことが
なんとなく見えてきた感じですか?
少しずつ掘り下げていきますので
引き続き頑張っていきましょう!
ということで
今回は以上となります。
今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます!
ではまた!