こんな問題にも慣れておきましょう!

[Electronic Navigation : 電子航法]

パイロット免許への水先案内人

須永です!

前回は、

自分の現在位置を求めるために

2つの VOR を使っての自分のポジションを

探す方法に慣れていただくことと

筆記テストで出題される

問題のパターンを紹介させていただきました。

本当でしたら、

Chart(航空図)に向かって

あなたと一緒に作業できれば、

もっと分かりやすくお伝えすることが

可能なのですが、

ブログのみでは少し限界があるということも

最近感じています。

もっといい方法を模索中ですので

もうしばらくは現行のままで

お許しください。

さて、VOR について

もう少し話を進めていくことにしましょう。

○○ VOR から何度の Radial 上に居て

且つ、△△ VOR から何度 の Radial 上に居る

という条件の下で

あなたのポジションを探す方法は

大体分かってきたんじゃないですか?

そこで、もう一度

あのお助けイラストを見てほしいと思います。

選択した VOR の OBS(Omni Bearing Selector) に

対する CDI(Course Deviation Indicator)の

振れ方によって四つのエリアのどこに居るのかが

分かるわけなんですよね。

この時、飛行機の機首方向は

どこを向いていても表示そのものは

同じなんだということを覚えておきましょう。

ただ、通常のフライトの場合は

目的地や経由地点として

その VOR に向かって(TO)セットすることに

なっていますよ。

例えば、

ある場所から当該 VOR に向かうために

方位030°のコースを選択したとします。

当然、OBS(Omni Bearing Selector)は、

030°になりますね。

オンコースであるならば、

VOR の表示は下のように

CDI(Course Deviation Indicator)は

センターを指すことになりますよ。

あなたは、CDI をセンターにキープしながら

目的地の VOR に向かって飛行するわけです。

CDI ニードルが左に振れたとしたら

機体はコースの右にずれたことを意味するので

機首を少し左に取ります。

逆にCDI ニードルが右に振れたとしたら

機体はコースの左にずれたことを意味するので

機首を少し右に取ります。

つまり、ニードルが振れた方向に

機首を少し向けてあげればいいということです。

このように、ずれたら修正。

又ずれたら修正を繰り返しながら

コースをトラッキングしていくのです。

さて、筆記テストでは、

前回までとは切り口が少し違う

問題も出題されますよ。

例えば、

下のように、様々な表示の VOR の一覧が

参考資料として渡されます。

その上で、ある条件での

VOR の表示は、これらのうちの

どれが正しいですか?

というような問題です。

選択肢が9個もあったら

迷ってしまいそうですが、

一つ一つを見てみると全部が

バラバラではないことに

気づくと思いますよ。

試しに一番上の段を見てください。

全ての OBS は、210°をセレクトしています。

では、二段目を見てください。

これらも OBS は、全て210°ですね。

三段目はどうですか?

三つとも030°です。

210°と030°は、正反対の方向ですね。

VOR から210°へ伸びるラインと

030°へ伸びるラインをつなげたら

一本の直線コースです。

このコースに対して

何らかのことが問われるということです。

では、一つ考えてみましょう。

ELIZABETH CITY VOR-DME にチューニングします。

機体のポジションは Shawboro 上空です。

Shawboro のポジションは、

ELIZABETH CITY VOR-DME からの

Radial は、030°ですね。

この時の VOR の表示は、

先に挙げた9個のうちどれが

正しいですか?

と問われるわけです。

もし、その機体が

ELIZABETH CITY から Shawboro に向けて

飛行しているとしたら

OBS は、030°で VOR の表示は、

FROM でニードルはセンターになりますね。

逆に、Shawboro から ELIZABETH CITY へ

向かっているとしたら

OBS は、210°で VOR の表示は、

TO でニードルはセンターになります。

ここまでは大丈夫ですか?

筆記テストでは、三択問題ですから

2⃣、8⃣、9⃣のうちどれですか?

というような問題になるわけです。

OBS が、210°であるならば、

VOR の表示は、TO でニードルはセンターで

なくてはなりませんよね。

しかし、この2⃣の表示は FR▽(FROM)なので

正解ではありません。

次のに8⃣は、どうでしょう。

OBS が、030°であるならば、

VOR の表示は、FROM でニードルはセンターで

なくてはなりませんよね。

しかし、この8⃣の表示は TO△ なので

やはり正解ではありません。

では、9⃣はどうですか?

OBS が、030°であるならば、

VOR の表示は、FROM でニードルはセンター

ということで、

この表示は、ばっちり条件と一致しています。

ということで、正解は9⃣となります。

どうですか?

少しややこしかったかも知れませんね。

次回、もう一つ例題を

一緒にやって理解を深めていきましょう。

その後、練習問題にトライしていただこうと

思いますので、今回は以上となります。

今日も最後まで読んでいただいて

ありがとうございます!

ではまた!

 

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