高度って実は一つじゃないんです!

[Flight Instruments:航空計器]

こんにちは!

パイロット免許への水先案内人・須永です!

本業の繁忙期のピークも過ぎて

その日の内に退社できるようになってきました。

毎年のことながら本当に

ハードな一か月間です。

体重も5kg落ちました。

でも、ゴールデンウィーク明けたら

元にしっかり戻っているんですよ。

これもいつものことです。

もっとペースを上げて学習したいと

思っているあなたにはご迷惑をおかけしています。

大分落ち着いてきましたので

間もなくブログ更新も

頻繁にできるようになると思います。

それでは今日のお話は

高度についてです。

前回は高度計の読み方について

説明させていただきました。

読めるようになりましたか?

ちょっとだけおさらいをしておきますね。

高度計には指針が3本ありましたね。

一番細くて短い(もしくは、長く延長された先に逆三角形が付いた)

指針は10,000フィートの単位を表します。

一番太い指針は1,000フィートの単位を指し、

長い指針は100フィートの単位を指示するんでしたよね!?

もうあなたは完璧に理解していると思います。

もし、ちょっとでも不安な場合は

前の記事を読み返してくださいね。

では、先に進みますね。

今、あなたは高度計を読めるようになりました。

実はパイロットには

知っておかなければいけない高度が

いくつかあるんですよ。

今日はそのうちの4つだけ

覚えてほしいと思います。

① 真高度(True Altitude)

② 絶対高度(Absolute Altitude)

③ 気圧高度(Pressure Altitude)

④ 計器指示高度(Indicated Altitude)

一つずつ見ていきましょう。

真高度(True Altitude)

海面からの高さです。

高度計とかではなく、物差しで計ったような

狂いのない高さですね。

絶対高度(Absolute Altitude):

地上からの高さです。

離着陸のときは、地面からの高さが大事ですが、

上空に行くと山越えをする時ぐらいで

大きな意味は他にありません。

気圧高度(Pressure Altitude):

高度計のAltimeter Settingを29.92に合わせた時に

表示された高度です。

高度計を時計に見立てたとき3時の辺りに

小窓があります。

ここで高度計規正(Altimeter Setting)

の調整を行います。(下図参照)

計器指示高度(Indicated Altitude):

高度計(Altimeter)が指示している高度です。

飛行機で一番多く使う高度です。

ただ高度計には前述の気圧の変化を調整する

高度計規正(Altimeter Setting)があるので

それが正しい数値に合わせられているのが前提です。

上の二つ、真高度(True Altitude)と

絶対高度(Absolute Altitude)は

図を見れば理解できると思います。

問題は下の二つですよね。

それらを理解していただくために

標準大気にも触れておく必要がありますね。

飛行機がたくさんの国で製造されるようになり

競争目的だけでなく、研究・開発のために

それぞの機体の性能を比較する必要が出てきまた。

アスリートが暑い夏と涼しい秋を走るとき、

また高地や海岸線で走った際の成績に

差があるように、

飛行機の性能も気温・気圧・湿度によって

大きく変化してしまうんですね。

そこで基準となる大気の状態として

制定されたのが標準大気です。

標準大気というのは

地上から上空までの気圧・気温・密度などの

高度分布を実際の大気の平均状態に

最も近いように単純な形で表した標準的な

モデル大気のことをいうんですね。

国際民間航空機関(ICAO)の定める

標準大気とは

*完全な乾燥気体(湿度0)であること

*海面上における温度は15°C

*海面上における気圧は、1013.25ヘクトパスカル、

水銀柱で760ミリメートル(29.92インチ)1気圧

*海面上における密度は、1立方メートル当たり1.2250キログラム

*温度低下率は高度100メートル上昇でマイナス0.65°C

ただし、マイナス56.5°Cまでで、それ以降は変化なし

参考に標準大気表をつけておきます。

そこで話を少し戻して

気圧高度(Pressure Altitude)というのは

標準大気と仮定して

Altimeter Settingを29.92に合わせたときの

高度計の指示が気圧高度となるのです。

対して実際の高度計規正にAltimeter Settingを

合わせたときの高度計の指示が

計器指示高度(Indicated Altitude)ということになります。

その日その時の大気の気圧に規正してあげることで

離着陸に必要な高度指示を得ることができるんですね。

どうでしたか?

ちょっと難しかったですか?

一気に全てを覚えることは大変だと思います。

標準大気については今後も

色々な場面で登場しますので

段々と理解していけるはずです。

今日のところは

高度にはいくつかあるということと

それらはこんな高度だということだけ

押さえていただけたらいいと思います。

そうですね~、私の手書きの図だけ

頭に入れてくれたらOKです。

それが出来れば、練習問題も

難なく解けるはずですよ!

じゃ、トライしてみましょうか?

・・・・・・・・・・・・・・・

Q :  What is true altitude?

A : The vertical distance of the aircraft above sea level.

B  :  The vertical distance of the aircraft above the surface.

C  :  The height above the standard datum plane.

自力で答えを導き出してから

音声を聞いてください。

どうでしたか?

まあまあ簡単でしたよね?

この調子で引き続き

一緒に頑張っていきましょう!

今日も最後まで読んでいただいて

ありがとうございます!

ではまた!

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