Flight Computer (航法計算盤) の概要

[Cross-Country Planning : 野外飛行計画]

パイロット免許への水先案内人

須永です!

 

前回は、

Change of Address (住所の変更)

についてお話しさせていただきました。

住所変更した際には

FAA に新しい住所を

30日以内に届け出なくてはいけない

という規則があることを

覚えていただけましたか?

さぁ、いよいよ

Cross-Country の分野に入ります。

このクロスカントリーは

航空機の訓練科目の中でも

フライトに必要な要素がぎゅっと

詰まっているので慣れるまでは

大変な部分もありますが、

自分がパイロットのライセンス取得に向け

大きく近づいていることを

実感できるところでもあります。

実際にはとても楽しめる

訓練になるはずです。

回は、

Flight Computer (航法計算盤)

の概要についてお話したいと思います。

Flight Computer とは

では、

そのクロスカントリーの

内容に入っていくに前に

まず初めに

Flight Computer の使い方を

マスターしてしまいましょう。

Flight Computer という名前を聞くと

それこそ PC やタブレットのような

電子機器をイメージするかも知れません。

しかし、

パイロットが使う Flight Computer は

一切電気は必要としません。

コックピット内に持ち込んで

操縦しながら片手で

操作することもできる手軽なものです。

フライトに必要な時間、燃料、距離などの

計算はこれ1つあれば OK なのです。

計算尺って使ったことありますか?

どうでしょう?

今の若い人は知らないかも知れませんね。

ちょうどこの計算尺と同じ要領で

掛け算や割り算をすることができる

計算盤のことなんですね。

Flight Computer それぞれの目盛りの意味

以降は、あなたのお手元に

実際に Flight Computer の

現物があることを前提に

お話を進めていきますね。

まず、計算盤面には

円状の目盛りが付けられてます。

本体に固定されている外側の目盛りに対して

内側の目盛りは回転するように

なっていますよ。

では、外側の目盛りの 60

上になるようにしてみてください。

60 の数字のすぐ右に

DISTANCE と書かれてますね。

つまり、マイル距離は

常に外側の目盛りに表示されるということです。

“60 マイル” と読めるわけです。

それから、60 の数字のすぐ左に

FUEL とあることから

外側の目盛りは

燃料ガロンを表すことも出来るのです。

内側の目盛りの ▲ のような山形マークは

60 を表していて、

すぐ右の TIME から分ということで

60分を意味しています。

▲ の並びの 70 の下 (さらに内側) に

目をやると

1:10 とありますね。

70分というのは、

1時間10分と言い換えることも

できますよね。

つまり、この目盛りは

分から時間に換算しているということです。

要するに

外側の目盛りは距離燃料で、

内側さらに内側の目盛りは

分・時間 を表している

ということなんですね。

次に 10 の所を見てみましょう。

この目盛りをぐるりと見渡して

気づいた方もいるかと思いますが、

1 がありません。

どういうことかというと、

この 10 は当然 10 マイルとして

扱われる場合もありますが、

1 マイルとして

見られる場合もあるのです。

さらに 100 マイルになることも

1,000 マイルとして

扱われることもあります。

これは、あなたが

何を計算しているかによって

判断されるものなのです。

内側の目盛りの 10 もしかりで、

10分のこともあれば、

1分のことも、

100分のこともあり得ます。

これはもう常識的に

判断するべき値ということです。

次に目盛りの中から 2 という数字を

探してみてください。

どうですか?

無いですよね。

先程と同じように

20 と表記されている所が

2 になったり、

200 になったりするということなんですね。

ですから、外側の目盛りは

20 マイルのこともあれば、

2 マイルかも知れないですし、

200 マイルかも

2,000 マイルかも知れないのです。

内側の目盛りは

20分のこともあれば、

2分のことも

200分のこともある

ということです。

これらは全て、

あなたが求めているものによって

判断されるものだということを

覚えてくださいね。

まとめ

Flight Computer (航法計算盤)

フライトに必要な時間、燃料、距離などを算出

外側の目盛り

◎距離・燃料

内側の目盛り

◎分

さらに内側の目盛り

◎時間

数字の読みは常識で判断

10 を 1 と読んだり 100 と読むことなど

練習問題にトライしてみよう!

Q1  :  On the calculator side of the flight computer, distance in miles is always found on which scale?

A  :  Outer.

B  :  Inner.

C  :  Far inner.

On the calculator side of the flight computer,

:計算盤側で フライトコンピューターの

distance in miles is always found on which scale?

:マイル単位の距離は 常に どの目盛りにありますか

Outer.

:外側

Inner.

:内側

Far inner.

:内側のさらに内側

自力で回答してから音声を聞いてください。

・・・・・・・・・・・・・・・

Q2  :  On the calculator side of the flight computer,

time is always found on which scale(s)?

A  :  Outer.

B  :  Inner scale only.

C  :  Inner scale and far inner scale.

On the calculator side of the flight computer,

:計算盤側で フライトコンピューターの

time is always found on which scale(s)?

:時間は 常に どの目盛りにありますか

Outer.

:外側

Inner scale only.

:内側だけ

Inner scale and far inner scale.

:内側の目盛りとさらに内側の目盛り

自力で回答してから音声を聞いてください。

あとがき

はい。どうでしたか?

今回は、Flight Computer の概要

ということで、

フライトに必要な距離、時間、燃料の

計算をするツールであること。

計算盤側の目盛りは

外側と内側に分かれていて

外側は距離と燃料を

内側は時間を表示するもの

ということを知っていただきました。

次回からは

具体的な計算を

していこうと思います。

ということで、今回は以上となります。

今日も最後まで読んでいただいて

ありがとうございます!

ではまた!

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