Weight Shift (重量の移動)

[Weight & Balance : 重量と重心位置]

パイロット免許への水先案内人

須永です!

 

前回は、

Balancing the Load (負荷のバランス)

についてお話させていただきました。

新たに登場した

チャートの活用方法は

ばっちり理解していただけましたか?

 

今回は、

Weight Shift (重量の移動)

についてお話させていただきます。

ポジション移動の例題

CG (重心) が許容範囲に

収まっていなければ

離陸してはいけないことは

十分に理解されていると思います。

もし、

CG が制限の外側に出てしまったら

アイテムの位置を移動させることで

CG の調整を出来ることも

分かっていますよね。

出題されるであろう

重量の移動に関する問題を

一緒に考えていきましょう。

与えられた条件は、

航空機の総重量2,690ポンド

トータルモーメント/100 2,260 です。

まずは、飛行機の

CG を求めましょう。

これらの公式は覚えていますよね。

CG はトータルモーメントを

総重量で割ればいいんでしたね。

この飛行機の CGは、84.0です。

ここまで大丈夫ですか?

条件を追加していきますよ。

あなたの隣には

180ポンドの乗客一名と

後部座席にも

204ポンドの乗客1名が乗っています。

最初の目的地に到着後、

全部座席にいた

180ポンドの乗客は降りて

後部座席の 204ポンドの乗客が

前部座席に移ることになりました。

このような一連の流れにおいて

飛行機の CG にどのような影響を

及ぼすでしょうか?

という問題が出題されるかも知れません。

このような問題を解くには

今までと同様に

一覧にまとめていくのが有効です。

まず、移動前の状況は

総重量 2,690で

トータルモーメントを

100で割った値 (MOM/100)が、

2,260で

アームは、84となります。

先ほど計算した CGは、

トータルモーメントを

総重量で割って算出しました。

モーメント ÷ 重量ですから

アームともいえるのです。

ですから、下のように

表せることになります。

次に移動後の状況を加えてみますよ。

前部座席から

180ポンドの乗客が1人降ります。

つまり、180ポンド減少します。

前部座席のアームは、

85ですから

モーメント/100は、

−153ですね。

さらに

204ポンドの後部座席の乗客が

後部座席を離れるわけですから

後部座席の重量も減りますよね。

アームは 121ですから

モーメント/100は、

−247になります。

ここで終わりじゃないですね。

後部座席にいた

204ポンドの乗客は

前部座席に移るわけですから

前部座席の重量はその分増えます。

アームをかけて

モーメント/100は、

+173です。

これらを加味した総重量と

トータルモーメントが

下記の通り算出されました。

では、改めてCGを求めてみましょう。

移動前の CGは、84.0

移動後の CGは、81.0

なので

CG shift

84.0 − 81.0 = 3.0 in. Forward

となり

CGは前方に

3.0インチ移動する

ということが分かったわけですね。

では、今取り組んだ例題が

実際の筆記テストでは

どのような英文になるのかというのを

練習問題として書き出してみますので、

表現を感じながら

もう一度自分自身で解いてみてください。

練習問題にトライしてみよう!

Q  :  (Refer to figures) Upon landing, the front passenger (180 pounds) departs the airplane. A rear passenger (204 pounds) moves to the front passenger position. What effect does this have on the CG if the airplane weighed 2,690 pounds and the MOM/100 was 2,260 just prior to the passenger transfer?

A  :  The CG moves forward approximately 3 inches.

B  :  The weight changes, but the CG is not affected.

C  :  The CG moves forward approximately 0.1 inch.

(Refer to figures)

:図を参照してください

Upon landing, the front passenger (180 pounds) departs the airplane.

:着陸時に 全部座席の乗客(180ポンド)が 離れます 飛行機を

A rear passenger (204 pounds) moves to the front passenger position.

:後部座席の乗客(204ポンド)が移動します 全部座席に

What effect does this have on the CG

:どんな影響がありますか 重心に

if the airplane weighed 2,690 pounds and the MOM/100 was 2,260

:もし 飛行機の重量が2,690ポンドで モーメントを100で割った値が2,260の場合

just prior to the passenger transfer?

:乗客の移動の直前に

The CG moves forward approximately 3 inches.

:重心は前方に約3インチ移動する

The weight changes, but the CG is not affected.

:重量は変わるが、重心に影響はない

The CG moves forward approximately 0.1 inch.

:重心は前方に約0.1インチ移動する

この問題は本文と内容が同じですので

解説は割愛させていただきます。

あとがき

はい。どうでしたか?

航空機内の負荷の移動によって

CG (重心) も移動する

ということでしたが、

理解していただけましたか?

OKです!

今回の内容が分かっていただけましたら

筆記テストで必要な

ウエイト&バランスの知識は

全てあなたのものになった

ということです。

このカテゴリーでは

筆記テストで問われる知識のために

公式や各チャートを用いて

ウエイト&バランスの計算を

してきました。

しかし、

近年ではスマホや

タブレットのアプリで

簡単にこれらを計算してくれるように

なっているようです。

とても便利になっているんですね。

本当に私が訓練を受けた30年前とは

比べものにならない技術の進歩があった

ということを身に染みて感じています。

そんな大昔に経験したことが、

これからライセンス取得を目指す方の

ほんの少しでもお役に立てれば

という思いでブログを立ち上げましたが、

発信するために私自身も

ゼロから勉強をやり直しました。

細かいところは、

すっかり忘れてしまっていましたから

気持ち的にはあなたと同じくらいの

新鮮な気持ちで取り組めたと思います。

今回をもちまして

プライベートパイロットの筆記テストに

必要とされる内容は

一通り網羅したことになります。

最初から今回までのことが

理解できていれば

筆記テストに関しては

十分に合格できる力は

身についているはずです。

ということで、ひとまず

一区切りとさせていただきます。

今後は、

公開済みの記事の見直しをしたり、

不定期となりますが、

最新情報などを得ましたら

更新していきますね。

更にブログ以外に

もっとお伝えしやすい方法を探して

活動を続けていくつもりです。

これまで同様に

意見、ご要望、ご質問は

大歓迎で受け付けておりますので、

今後ともよろしくお願い致します!

本当にいつもありがとうございます!

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