[FAR : 連邦航空規則]
パイロット免許への水先案内人
須永です!
前回は、
Private Pilot Privileges (プライベートパイロットの権利)
についてお話しさせていただきました。
プライベートパイロットは
フライトによる報酬は
得られないという規則を
十分に理解していただけましたか?
もし飛ぶことで収入を得たいのであれば
コマーシャルパイロットの
ライセンスを取って
プロになるしかありません。
あなたが目標としている資格が
どんなものであれ
全てのベースとなるのが
プライベートパイロットです。
まずは
優秀なプライベートパイロットを
目指してくださいね。
今回は、
Recency and Flight Reviews (近況とフライトレヴュー)
についてお話したいと思います。
規則としてパイロットに必要なことは
今までもいくつか紹介してきました。
今回も新たな内容をお伝えしていきますね。
あなたが機長としてフライトをするに当たり、
そのフライトに乗客が居る居ないに関わらず、
十分に満たしていなければならない
条件というのがあるのです。
Flight Review (フライトレヴュー)
と呼ばれるものです。
現在から遡って
24ヶ月内に必要条件を
満たしていることが決められています。
TO BE PIC OR CARRY PASSENGERS
Flight Review
24 months
TO BE PIC OR CARRY PASSENGERS
:機長になる 又は乗客の輸送
Flight Review
:フライトレヴュー
24 months
:24ヶ月
このフライトレヴューは
1時間のグランドトレーニング、
インストラクターと同乗の
1時間のフライトトレーニングをすることで、
承認してもらいログブックに
裏書きをしてもらうことです。
要するに、
機長として十分な技量を保てているかを
審査してもらうことですね。
それから、この24ヶ月の有効期間は
受けた月の最終日までです。
CALENDAR MONTHS
Valid to last day of the month
CALENDAR MONTHS
:カレンダーの月
Valid to last day of the month
:まで有効 最終日その月の
例えば、
あるプライベートパイロット
又はレクリエーショナルパイロットが
今年の8月8日にフライトレヴューを受けました。
次のフライトレヴューが必要になるのはいつでしょうか?
24ヶ月後の8月最終日です。
つまり、2年後の8月31日が有効期限ということです。
FLIGHT REVIEW
Done August 8
Due August 31 2 years later
FLIGHT REVIEW
:フライトレヴュー
Done August 8
:行われた 8月8日
Due August 31 2 years later
:満期 8月31日 2年後の
ところで、
訓練期間中は単独飛行は
とてもエキサイティングな時間だと思います。
ですが、
ライセンス取得後はやはり
友人知人を乗せて飛ぶことの方が
楽しいはずですよね。
もし、あなたが
乗客を乗せて飛びたいのであれば、
最近における離陸と着陸を
求められる条件下で
経験している必要があるのです。
その内容は
90日以内に同じカテゴリー、クラス、タイプ
(もしタイプレイティングが必要とされた場合)の
航空機において3回の離陸と着陸を
経験しているということです。
TO CARRY PASSENGERS
3 takeoffs and landings
Same category, class, and
type(if type rating required)
Within 90 days
TO CARRY PASSENGERS
:乗客輸送には
3 takeoffs and landings
:3回の離着陸
Same category, class, and
:同じカテゴリー、クラス、それと
type(if type rating required)
:タイプ(もしタイプレイティングが必要なら)
Within 90 days
:90日以内で
この場合の離着陸は
Touch and Go でも
Full stop の着陸
どちらでも構いません。
カテゴリーとクラスは
もうバッチリ覚えていますか?
カテゴリーは
飛行機・回転翼機・グライダー・空気より軽い
の分類でしたね。
クラスは
飛行機であれば
陸上単発・陸上多発・水上単発・水上多発
といった分類でした。
タイプレイティングが必要とされるもの
これも覚えていますか?
総重量が12,500ポンドを超える機体と
重量には関係なくターボジェットのエンジンを
搭載する機体ということでしたね。
TYPE RATINGS REQUIRED
Over 12,500 lbs
Turbojet
TYPE RATINGS REQUIRED
:必要とされるタイプレイティング
Over 12,500 lbs
:超える 12,500ポンド
Turbojet
:ターボジェット機
では、お尋ねしますよ。
離着陸の経験が必要なのは遡って何日以内でしたか?
はい。90日以内でしたね。OKです!
そこで確認しておきましょう。
もし、あなたが乗客を乗せて
飛ぶ予定の飛行機が単発機であれば、
単発機で実施する必要があります。
(同じクラスですね)
仮に、90日以内に
双発機での離着陸の経験が
あるからといって
単発機で乗客を乗せることは
できませんので注意してください。
ところで、
あなたが尾輪式の飛行機で
乗客を乗せたいのであれば
3回の離陸と着陸は
必ずフルストップで行わなければいけません。
Touch and Go ではダメですよ。
CARRY PASSENGERS IN TAILWHEEL
3 takeoffs and landings to a full stop
CARRY PASSENGERS IN TAILWHEEL
:乗客輸送 尾輪式での
3 takeoffs and landings to a full stop
:3回の離着陸は フルストップ
<まとめ>
Recency and Flight Reviews (近況とフライトレヴュー)
Flight Review
◎乗客の有無に関係なく機長として必要な審査
◎有効期間は24ヶ月(満期:実施月の最終日)
To Carry Passengers
◎90日以内に3回の離着陸(タッチ&ゴー可)
同じカテゴリー、クラス、
タイプ(もしタイプレイティング必要なら)
の航空機で
Type Rating Required
◎総重量12,500ポンド以上
◎重量に関わらずターボジェット機
Carry Passengers in Tailwheel
◎3回の離着陸はフルストップで行う
では、練習問題にトライしてみましょう!
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Q1 : To act as pilot in command of an aircraft carrying passengers, a pilot must show by logbook endorsement the satisfactory completion of a flight review or completion of a pilot proficiency check within the preceding
A : 6 calendar months.
B : 12 calendar months.
C : 24 calendar months.
To act as pilot in command of an aircraft carrying passengers,
:機長として飛ぶには 乗客輸送の航空機の
a pilot must show by logbook endorsement
:パイロットは 見せなくてはいけない ログブックの裏書きを
the satisfactory completion of a flight review
:満足の修了 フライトレヴューの
or completion of a pilot proficiency check within the preceding
:又は 修了 パイロットの技量チェックの 遡った範囲内・・・で
6 calendar months.
:6 カレンダーの月
12 calendar months.
:12 カレンダーの月
24 calendar months.
:24 カレンダーの月
・
・
・
自力で回答してから音声を聞いてください。
・・・・・・・・・・・・・・・
Q2 : To act as pilot in command of an aircraft carrying passengers, the pilot must have made at least three takeoffs and three landings in an aircraft of the same category, class, and if a type rating is required, of the same type, within the preceding
A : 90 days.
B : 12 calendar months.
C : 24 calendar months.
To act as pilot in command of an aircraft carrying passengers,
:機長として飛ぶには 乗客輸送の航空機の
the pilot must have made at least three takeoffs and three landings
:パイロットは実施しなければならない 少なくとも 3回の離着陸
in an aircraft of the same category, class,
:航空機で 同じカテゴリー、クラスの
and if a type rating is required, of the same type,
:それと、もしタイプレイティングが必要なら 同じタイプで
within the preceding
:遡って・・・以内で
90 days.
:90日
12 calendar months.
:12 カレンダーの月
24 calendar months.
:24 カレンダーの月
・
・
・
自力で回答してから音声を聞いてください。
・・・・・・・・・・・・・・・
Q3 : The takeoffs and landings required to meet the recency of experience requirements for carrying passengers in a tailwheel airplane
A : may be touch and go or full stop.
B : must be touch and go.
C : must be to a full stop.
The takeoffs and landings required to meet the recency of experience requirements
:最近の経験として必要とされる 離着陸は
for carrying passengers in a tailwheel airplane
:乗客輸送する際の 尾輪式飛行機においての
may be touch and go or full stop.
:タッチ&ゴー 又は フルストップ
must be touch and go.
:タッチ&ゴーでなければならない
must be to a full stop.
:フルストップでなければならない
・
・
・
自力で回答してから音声を聞いてください。
・・・・・・・・・・・・・・・
Q4 : If a recreational or private pilot had a flight review on August 8, this year, when is the next flight review required?
A : August 8, next year.
B : August 31, 1 year later.
C : August 31, 2 years later.
If a recreational or private pilot had a flight review on August 8, this year,
:もし、レクレーショナル又はプライベートパイロットがフライトレヴューを今年の8月8日に受けたなら
when is the next flight review required?
:いつ 次のフライトレヴュー 必要となるか
August 8, next year.
:8月8日、翌年の
August 31, 1 year later.
:8月31日、1年後の
August 31, 2 years later.
:8月31日、2年後の
・
・
・
自力で回答してから音声を聞いてください。
はい。どうでしたか?
毎日のように飛んでいる
プロパイロットと違い
プライベートパイロットは
その技量が保たれているかを
定期的にチェックしてもらう
必要があるんですね。
(プロに義務がないということではありません。)
きちんと認証してもらった上で
飛ぶということですね。
更に、
乗客を乗せてのフライトに向けては
90日以内に3回の離着陸を
実施しておかなければ
ダメだということです。
全て安全な飛行のためなんですね。
ということで、今回は以上となります。
今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます!
ではまた!
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