早くも挫折!?

若かりし日の須永

色覚検査で引っかかった私は
早くもピンチに立たされてしまいました。

小学生だった私ですが、パイロットになるためには
健康体が必要ということくらいは知っていました。

家にあった百科事典、
特に航空関係の部分は良く見ていました。
(写真やイラスト中心でしたけど)

今回は活字もしっかりと読み込んでみました。

すると、知りたくなかった情報が明記されていました。

パイロットになるための身体検査基準の欄に
「色神正常であること」

つまり、色盲色弱ではダメだということです。

次に医学の百科事典を引っ張り出して
色盲について調べてみました。

そこで、受け入れ難い現実にぶつかりました。

 

「色盲色弱は現在の医学では治療法はない」

とはっきと書かれていたのです。

ガーン!

 

この先、どんなに頑張っても

自分はパイロットになれないということです。

 

あまりのショックに記憶が飛んでしまっていますが、

親はいくつかの病院に連れていってくれたようです。

しかし、治らないとうことでした。

 

勉強の成績が足らないのであれば

やり方や努力の方法を変えれば

道は開ける可能性はあります。

 

ただ、身体的なことは自分では

どうすることもできません。

 

あれだけ望んでいたことを

まだ10歳にも満たない歳で

諦めざるを得ないとは

自分の運命を恨めしく思いました。

 

それからの私の生活は一変してしまいました。

今まで飛行機が一番でしが、

その気持ちを心の奥底にしまい込むしかありませんでした。

 

いつかはパイロットにという私の夢は

小学生の段階で音を立てて崩れたのです。

 

周りの友だちは将来、

医者になる!弁護士になる!プロ野球の選手になる!・・・など

目を輝かせながら言っていました。

 

私もついこの間までは一緒に

パイロットになる!と声を張り上げていましたが、

一切できなくなってしまいました。

 

本当の自分の気持ちを押し殺しながらの

生活が始まりました。

 

飛行機のことを忘れるために

野球に打ち込むようになったのかも知れません。

 

つづく

 

 

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