[Airspace:空域]
こんにちは!
パイロット免許への水先案内人・須永です!
前回はクラスB(Bravo)の
範囲と縦のサイズについてお話させていただきました。
クラスC(Charlie)までの大きさやサイズと比べて
より大きくて形も複雑であることが
分かっていただけましたか?
Airspace Class Memory Aid
(空域) (記憶補助単語)
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A(Alfa) Altitude
B(Bravo) Big
C(Charlie) Crowded
D(Delta) Dialogue
E (Echo) Elsewhere
G (Golf) Go for it
———————————————-
今回は、クラスB(Bravo)の Airspace で
必要とされることについてのお話となります。
CLASS B AIRSPACE REQUIREMENTS
どのクラスの Airspace であっても
飛行中の私たちにはその大きさや形を
目視することは出来ません。
下はあるクラスB(Bravo)の Airspace を
立体的に表したものです。
めちゃめちゃ複雑な形をしていますよね。
それぞれ区切られたエリアは
違うFloor(床/底辺)と違うCeiling(天井)で
構成されているんですね。
それらが組み合わさって
このような形になっています。
それでは、フェニックス・スカイハーバーの
クラスB(Bravo)を同じように表すと
下のようになります。
※ 例によって私の手書きなので
分かりにくい点がありますがご了承ください。
このクラスB(Bravo)の中心にあるのが
主要空港であるフェニックス・スカイハーバーです。
Primary airport(主要空港)のエリアは
Surface(地上)からスタートして
Ceiling(天井)は9,000フィートMSL(海抜高度)です。
この核になるエリアを基にして
外側に広がっていくのです。
Primary airport(主要空港)から
離れるにつれて Floor(床/底辺)も
Surface(地上)
2,700 feet
4,000 feet
7,000 feet
と階段のように高くなっていくんですね。
これは、Primary airport(主要空港)への
航空機の進入角度に合わせて設定されているんですよ。
定期便で混雑している Airspace ですから
この空域内のどの部分に入る場合でも
クリアランス(許可)が必要となっています。
逆に核のエリアの東隣りのエリアでは
2,700 feet 未満であれば、
クリアランス(許可)は要りません。
または、このクラスB(Bravo)の
Ceiling(天井)である9,000 feet よりも
上を飛ぶ場合も当然クリアランス(許可)は
必要ではありません。
前回も同じことを言いましたが、
このフレーズを覚えてしまいましょう。
YOU MUST HAVE A CLEARANCE
TO ENTER CLASS B
YOU MUST HAVE A CLEARANCE:あなたは許可を得なければならない
TO ENTER CLASS B:進入するため クラスB(Bravo)
他に必要なものは何でしょう?
一般的に少なくとも
プライベートパイロットの
ライセンス取得者であること。
もしくは、訓練生であっても
インストラクターから
基準に合致しているという裏書を記入してもらった
飛行日誌を持っていればOKです。
このことを英語で書くと
CLASS B REQUIREMENT
Private pilot or student pilot
with correct logbook endorsements
CLASS B REQUIREMENT :クラスB(Bravo) 必要条件
Private pilot or student pilot:プライベートパイロット又は飛行訓練生
with correct logbook endorsements:ともに 正しい 飛行日誌 裏書
単独飛行をする場合
上記の logbook endorsements の有効期間は
90日間です。
ENDORSEMENT IN PILOT LOGBOOK
Within the last 90 days competent to solo
ENDORSEMENT IN PILOT LOGBOOK:裏書 中 パイロット ログブック
Within:の中
the last 90 days competent:90日間 有効
to solo:のため 単独飛行
それと、無線通信機が必要ですよね。
管制官から無線交信によってクリアランス(許可)を
得るわけですから当然ですよね。
TO ENTER CLASS B
Communications radio
この無線通信機はクラスD(Delta)以上は
とにかく必要なんだということは
もうあなたは分かり切っているはずです。
ただ、クリアランス(許可)が必要かどうかの
分かれ道はクラスB(Bravo)からとなります。
マジックワードは下ですよ。
“Cleared to enter Class B airspace”
”許可します(許可されました) 進入すること クラスB(Bravo)空域”
次にVFR(有視界飛行方式)で
クラスB(Bravo)の Airspace を飛行する際、
VOR などの特定の航法用機器の装備は必要ではありませんが、
利用は可能ですので、下の言葉は覚えておきましょう。
Able to navigate
それからクラスC(Charlie) 同様に
モードC のトランスポンダーが必要ですよ。
モードC の意味はもう頭の中に入っていますよね。
高度情報と連動しているものでしたよね。
これによってレーダーのモニター上に
映る全ての航空機の高度を管制官は把握できるのです。
4096 Transponder with Mode C
Mode C = Encoding altimeter :コード化する高度計
ところで、このモードC のトランスポンダーが
必要とされるのはクラスB(Bravo)内の
Airspace だけではないということも
知っておいてくださいね。
クラスB(Bravo)Airspace が設置されている
Chart(航空図)をもう一度見てください。
Primary airport(主要空港)から
半径 30NM(Nautical Miles) の円があります。
(分かりやすくするためにマーカーでなぞってみました)
もう少し近づいて見ましょう。
マジェンタのラインに沿って
30NM・MODE C と記されているのが
確認できましたか?
上限はクラスB(Bravo)の Ceiling と同じ
9,000 feet MSL です。
この範囲内の全ての航空機の高度を
管制官は把握することによって
安全な航空管制業務を遂行しているんですね。
それだけ広い範囲をカバーしているということは
それだけこのクラスB(Bravo)は
航空機で混雑しているということなんですね。
TRANSPONDER REQUIRED
Within 30 NM up to the ceiling
TRANSPONDER REQUIRED:トランスポンダー 必要とされる
Within 30 NM:30ノーティカル・マイル内
up to the ceiling:天井まで
まとめますね。
クラスB(Bravo)で必要とされるもの
◎ クリアランス(許可)
◎ プライベートパイロット免許保持者
又は訓練生であってもインストラクターから
基準に達しているということを
飛行日誌に記入されていればOK
(単独飛行の場合、有効期間は90日間)
◎ 2Way-radio
◎ 航法機器は必須ではないが利用可能
◎ Transponder with mode C
(主要空港から30NMの範囲内・上限はクラスBの天井まで)
はい。ということで
練習問題にトライしてみましょう!
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Q:What minimum pilot certification is required
for operation within Class B airspace ?
A : Recreational Pilot Certificate.
B : Private Pilot Certificate or Student Pilot Certificate
with appropriate logbook endorsements.
C : Private Pilot Certificate with an instrument rating.
minimum pilot certification:最低限の パイロット 証明
is required:必要とされる
for operation:のため 運行
within Class B airspace:の中 クラスB(Bravo)エアスペース
Recreational:レクレーションの
Pilot Certificate:パイロット証明書
Student Pilot:飛行訓練生
with:と共に
appropriate:適正な
logbook endorsements:飛行日誌 裏書
instrument rating:計器飛行 等級
・
・
・
自力で答えを導き出してから
音声を聞いてください。
はい。どうでしたか?
今回も説明の中の赤い英文のフレーズさえ
しっかり押さえられていれば
どうってことない問題だったんじゃないですか?
あなたはプライベートパイロットの筆記テスト合格に
必要とされる知識をどんどん吸収していますよ。
この調子で引き続き頑張っていきましょう!
ということで、今回は以上となります。
今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます!
ではまた!
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