Alterations and Repairs (変更/交換と修理)

FAR

[FAR : 連邦航空規則]

 

パイロット免許への水先案内人

須永です!

 

前回は、

Airworthiness Directive (耐空性改善通報)

についてお話しさせていただきました。

 

航空機の設計や部品に

不具合が発見された場合

対象となる全ての航空機に対して

改善通報が出されるわけで

それに従って改善しなければ

飛行できないということと

応諾する責任は

所有者又は運営者にあることを

覚えていただけましたか?

 

 

回は、

Alterations and Repairs (変更/交換と修理)

についてお話したいと思います。

 

突然ですがこれ何の機体だかわかりますか?

わからなくても心配しないでください。

普通は存在しない機体ですから。

 

実はこれは、

セスナ172にターボプロップエンジンを

搭載したものです。

 

セスナ172は

小型単発レシプロエンジン機の

ベストセラーであることは

言うまでもありませんよね。

 

とても優秀な機体ですので、

わざわざターボプロップエンジンに

交換する意味が分からないのですが、

世の中にはこういう仕様で

飛びたいという人もいるんですね。

 

まあ、それは置いておいて、

このようにベーシックな設計から

大幅に違う部品 (この場合はエンジン) の

交換や修理を行った機体は、

通常の運行に戻る前に

テスト飛行を実施しなければなりません。

 

 

 

誰によってテスト飛行を

行わないといけないのでしょう?

 

それは適切に承認をされたパイロットです。

 

テスト飛行を終えなければ

乗客を乗せることができません。

 

つまり、

テスト飛行に乗客を

同乗させることは無理ですね。

 

では、適切なパイロットというのは

どのように定められているでしょう?

 

それは、

少なくともプライベートパイロットの

ライセンス保持者です。

 

これは意外にも

プライベートパイロットのライセンスを

持っていればテスト飛行が

行えるということです。

 

SUBSTANTIAL ALTERATION OR REPAIR

Before carrying passengers

Must be test flown

By appropriately rated pilot (at least Private)

Approved for return to service

 

SUBSTANTIAL ALTERATION OR REPAIR

:かなりの 変更/交換 又は 修理

Before carrying passengers

:乗客を乗せる前に

Must be test flown

:テスト飛行をしなくてはいけない

By appropriately rated pilot (at least Private)

:適切に承認されたパイロットによって(少なくともプライベート)

Approved for return to service

:許可される 運航に戻ること

 

 

 

今回は、これだけですので

サクッと練習問題にトライしてみましょう!

・・・・・・・・・・・・・・・

Q1  :  If an alteration or repair substantially affects an aircraft’s operation in flight, that aircraft must be test flown by an appropriately rated pilot and approved for return to service prior to being operated

 

A  :  by any private pilot.

B  :  with passengers aboard.

C  :  for compensation or hire.

 

 

If an alteration or repair substantially affects an aircraft’s operation in flight,

:もし変更/交換や修理が航空機の運航にかなりの影響がある場合

that aircraft must be test flown by an appropriately rated pilot

:その航空機はテスト飛行しなくてはいけない 適切なパイロットによって

and approved for return to service prior to being operated

:その後、許可される 運航に戻ることを ・・・の運航の前に

by any private pilot.

:どんなプライベートパイロットによる

with passengers aboard.

:乗客を乗せる

for compensation or hire.

:報酬や賃金のため

自力で回答してから音声を聞いてください。

 

・・・・・・・・・・・・・・・

Q2  :  Before passengers can be carried in an aircraft that has been altered in a manner that may have appreciably changed its flight characteristics, it must be flight tested by an appropriately rated pilot who holds at least a

 

A  :  commercial pilot certificate with an instrument rating.

B  :  private pilot certificate.

C  :  commercial pilot certificate and a mechanic’s certificate.

 

 

Before passengers can be carried in an aircraft that has been altered in a manner 

:乗客が運ばれる前に 仕様が変更された航空機で

that may have appreciably changed its flight characteristics,

:(変更は)飛行特徴をかなり変えたかも知れません

it must be flight tested by an appropriately rated pilot

:テスト飛行されなくてはいけない 適切なパイロットによって

who holds at least a

:(そのパイロットは)少なくとも・・・の免許を持っている

commercial pilot certificate with an instrument rating.

:コマーシャルパイロット 計器飛行資格と

private pilot certificate.

:プライベートパイロット

commercial pilot certificate and a mechanic’s certificate.

:コマーシャルパイロットと整備士資格

自力で回答してから音声を聞いてください。

 

はい。どうでしたか?

 

テスト飛行というと

なんだか凄いパイロットの

イメージがありますが、

交換や修理の後のテストであれば

プライベートパイロットが

行ってもいいんですね。

 

まあ、違う言い方をすれば

プライベートパイロットの

ライセンスを持っている時点で

思っている以上に

凄いことなのかも知れませんね。

 

そのプライベートパイロットを

まずは目指して頑張りましょう。

 

ということで、今回は以上となります。

今日も最後まで読んでいただいて

ありがとうございます!

ではまた!

 

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