[Airspace:空域]
こんにちは!
パイロット免許への水先案内人・須永です!
前回はコントロール・タワーが
提供しているものは?
ということでお話させていただきました。
航空機同士が衝突しないように
セパレーションサービスをしているのは
滑走路上の機体だけというのは
意外だったんじゃないですか?
飛行中の有視界飛行(VFR)の航空機に
対しては当該機周辺の他の航空機の存在や
障害物等の情報など
安全確保のための勧告は行ってくれますが、
何度も言うように実際のセパレーションサービスは
していません。
なので、飛行中の有視界飛行(VFR)の航空機は
自機の周りに目を配り他の航空機との
接近を避けなくてはならないということでしたね。
今回は、このクラスD(Delta) の空域の
有効な運用時間についてのお話となります。
まず、クラスD(Delta)の範囲を
おさらいしてみましょう。
上航空図は、PRESCOTT空港です。
(LOVEフィールドとも呼ばれているようです。)
この空港のクラスD(Delta)を示しています。
空港周囲にブルーの破線のサークルを
確認できますか?
この枠内の範囲で地上からスタートして
上限は高度何フィートですか?
PRESCOTT空港・滑走路の左を見ると
四つのコーナーで縁取りされた四角の中に
「75」の数字がありますね。
ということはこの75に「0」を二つ付けて
7,500フィートMSL(海抜高度)となりますね。
この質問には、もうばっちり答えられるように
なっていると思います。
さて、この空域クラスD(Delta)を
立体的に表すと下図のようになりますね。
筆記テストでは
「空域クラスD(Delta)は、いつ効果があるのか?」
というように問われると思います。
答えは
コントロール・タワーが運営している時間帯です。
言い方を変えると
クラスD(Delta)が存在するのは
コントロール・タワーが活動している時だけ
ということなんですね。
コントロール・タワーの営業時間が
終了すると同時にクラスD(Delta)は
消えてなくなってしまうのです。
しかし、コミュニケーション・システムや
気象情報、自動音声気象レポートなどは
利用可能のままです。
クラスD(Delta)の代わりにどんな空域に
なるのかというと・・・
クラスE(Echo) に変身するんですよ。
基本的にクラスD(Delta)は
コントロール・タワーの営業時間の終了と同時に
クラスE(Echo) に変わるということなんですね。
ブルーの破線がマジェンタの破線になったと
考えていいと思いますよ。
こんなケースもあります。
上図は、BULLHEAD空港のクラスD(Delta)です。
ブルーの破線のサークルの周りに
鍵穴のような形のマジェンタの帯がありますね。
これが何なのか?
もうあなたは分かっていますよね?
この範囲内は地上700フィートから
上空に向かってクラスE(Echo) が
設置されていますってことでしたね。
つまり、クラスD(Delta)と
クラスE(Echo) が共存しているんです。
絵で表すとこんな感じです。
で、この空域は
コントロール・タワーの営業時間外は
前述のようにクラスD(Delta)と
クラスE(Echo) が入れ替わるということには
ならないんですよ。
単純にクラスD(Delta)が消えてしまう形になり
クラスE(Echo) とクラスG(Golf)で
構成されるんですね。
では、コントロール・タワーの営業時間であったり、
空域の変化などの情報は
どこから得たらいいのでしょうか?
それは、空港の細かい情報がまとめられた
「Airport/Facility Directory」
現在は「Chart Supplement」と呼ばれるものに
詳しく記載されているんですよ。
中身はこんな感じです。
ちなみに、これはPRESCOTT空港のものです。
コントロール・タワーの営業時間と
空域についての情報は下記の通りですね。
タワー周波数125.3の右の( )内が運用時間ですよ。
(1300-0500Z)とありますね。
世界協定時のズール(Zulu)タイムで表記しています。
運用時間外(other times) は CLASS E と
明記されていますね。
BULLHEAD空港のものも見ておきましょう。
AIRSPACE : CLASS D svc 1500-0100Z
other times CLASS G
空域クラスD(Delta)は1500-0100Zの間でサービス
その他の時間は CLASS G と書かれていますね。
はい。ということで
空域クラスD(Delta)は
コントロール・タワーの営業時間内だけに
有効とされるということです。
24時間適用されるんじゃないということを
しっかりと押さえておきましょう。
では、練習問題にトライしてみましょう!
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Q : Airspace at an airport with a part-time
control tower is classified as class D airspace only
A : when the weather minimums are below basic VFR.
B : when the associated control tower is in operation.
C : when the associated Flight Service Station is in operation.
Airspace:空域
at an airport:空港のある
with a part-time control tower:備えた パートタイムのコントロール・タワー
is classified:分類される
as class D airspace:として クラスD(Delta)の空域
only when:のときだけ
weather minimums:気象 最低値
below basic VFR:の下 ベーシックVFR
associated control tower:関連する コントロール・タワー
in operation:活動中
Flight Service Station:フライト・サービス・ステーション
・
・
・
自力で答えを導き出してから
音声を聞いてください。
はい。どうでしたか?
説明内の赤文字の部分をしっかり
覚えてしまえば、
どうってことない問題だったと思います。
この調子でコツコツと進んでいきましょう!
ということで、今回は以上となります。
今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます!
ではまた!
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