[Airspace:空域]
こんにちは!
パイロット免許への水先案内人・須永です!
前回はクラスD(Delta)の
立体的なサイズについて
お話させていただきました。
立体的な形と大きさをイメージすることが
できるようになりましたか?
今回は、このクラスD(Delta)について
もう少し掘り下げてみたいと思います。
Airspace Class Memory Aid
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A(Alfa) Altitude
B(Bravo) Big
C(Charlie) Crowded
D(Delta) Dialogue
E (Echo) Elsewhere
G (Golf) Go for it
今までもお伝えしてきましたが、
クラスD(Delta)のairspace 内では
何が必要とされるのか・・・?
それはコミュニケーションでしたよね?
ということは送受信可能の無線機が
必要ということなんですね。
CLASS D
VHF transmitter and receiver
VHF transmitter and receiver:VHF送信機とレシーバー
CLASS D
Comm. radio is required
Comm. radio is required:無線電信が要求される
さて、このクラスD(Delta)の空域に入るために
コントロール・タワーの管制官と自分との間に
無線通信が確立されていれば
クリアランス(許可)は必要とされません。
その空港に着陸したり、その空域を通過するために
近づいていくわけですよね。
空域に入る前に管制官と
ファースト・コンタクトする場所を
覚えていますか?
ヒントは旗のシンボルマークですよ。
そうですね。
Visual check point 又は
Visual reporting point と呼ばれるポイントでしたね。
さて、このファースト・コンタクトで
もし、管制官から
「Cessna 1234P(パパ) Standby」と言われたら
どうしますか?
この場合、その空域は混み合っているということです。
あなたは「1234P(パパ)」と機体登録番号だけで
返事をしてください。
本来、管制官は
「Cessna 1234P(パパ) Standby and Remain
Clear of Class Delta Airspace」まで言いたいはずです。
(空域の外で待機してください)
このように混雑している場合は管制官から
指示されるまで空域には入ってはいけませんよ。
法的にはクリアランス(許可)は必要ないのですが、
管制官の指示には従わなくてはならないのです。
では、このクラスD(Delta)内で
クリアランス(許可)が必要なことというのは
何だと思いますか?
それは・・・
主要空港からの離陸又は着陸をする場合です。
CLASS D
Clearance required to take off
or land at primary airport
Clearance:許可
required:必要とされる
primary:主要な
このような場合はどうでしょう?
クラスD(Delta)内にある
第2空港に着陸する場合です。
YUMAのクラスD(Delta)内の南西端に
SOMERTONというプライベート飛行場がありますね。
(マジェンタサークルの中にRとあるシンボルマーク)
ここへの着陸の許可自体は必要ではありませんが、
主要空港のYUMAコントロール・タワーと
コンタクトをとらなければなりませんよ。
LANDING AT SECONDARY
Must call at primary
SECONDARY:2番目の
Must call:しなければならない コール
primary:主要な
では、離陸の際はどうなのでしょうか?
この場合は、離陸した直後に
YUMAコントロール・タワーと
コンタクトをとらなければなりません。
TAKE OFF FROM SECONDARY
Call ASAP
Call:コールする
ASAP = As Soon As Possible:できるでけ早く
次にコントロール・タワーの役目についてなんですが、
クラスD(Delta)内のタワーが具体的にやっている仕事って
何だと思いますか?
タワー内には沢山の管制官が
それぞれの持ち場で仕事をしているわけです。
これまでの話を聞いて
その空域内の全ての航空機を
互いに安全な距離を保てるように
セパレートしてくれていると思っていませんか?
でも、実はそうではないんですよ。
タワーが行っている本当に目的は
滑走路上の機体同士をセパレートすることなんです。
TOWER
Keep two airplanes separated on the runway
Keep:保つ
two airplanes separated:2機の飛行機 離されている
on the runway:滑走路上
それから、タワーは
安全できちんとした迅速な流れを
提供しているのですが、
VFR(有視界飛行)の航空機に対しては
空中のセパレーション・サービスはしていなんです。
その空港のトラフィック・パターン(周回経路)に対して
「ダウンウインドで報告しなさい」というように
みんな同じ方向で飛んでいるものに順番をつけていく
感じなんですね。
では、飛行中の航空機に対して
タワーは何をしてくれるのか?
周辺を飛行している航空機の存在を
互いに共通認識するため
または安全を確保するための勧告を
提供してくれるわけですね。
なので、タワーと交信でつながっていても
他の航空機と衝突しないように
常に周りを目視でチェックしてください。
以上のことを英文にしてみますね。
TOWER
Safe, orderly expeditious flow
Safe, orderly expeditious flow:安全で きちんとした 迅速な 流れ
TOWER
Does not provide separation service
for VFR aircraft in the air
Does not provide:しない 提供
separation service:分離 サービス
for VFR aircraft:のため 有視界飛行の航空機
in the air:上空で
TOWER
Does provide advisories
Does provide:する 提供
advisories:勧告
コントロール・タワーの目的が
滑走路上の機体をセパレートするため
だったというのは意外だったのではないですか?
イメージ的には飛行中の全ての航空機の
位置を把握している感じなんですけど、
違うってことなんですね。
はい。ということで、
練習問題にトライしてみましょう!
・・・・・・・・・・・・・・・・・
Q:Unless otherwise authorized,
tow-way radio communications
with Air Traffic Control are required
for landings or takeoffs at all towered airports
A : regardless of weather conditions.
B : only when weather conditions are less than VFR.
C : within class D airspace only when
weather conditions are less than VFR.
Unless otherwise authorized:許可されない限り
tow-way radio communications:送受信可能な無線通信
with Air Traffic Control:と 航空管制機関
regardless of:関係なしに
weather conditions:気象条件
only when:その時だけ
less than:未満
VFR = Visual Flight Rules:有視界飛行方式
within:の中で
・
・
・
自力で答えを導き出してから
音声を聞いてください。
はい。どうでしたか?
気象条件については未だ何も
触れていませんでしたから
戸惑ってしまったかも知れませんね!?
しかし、根幹にあるものが
しっかりと押さえられていれば
大丈夫だったはずです。
Airspace Class Memory Aid
————————————
A(Alfa) Altitude
B(Bravo) Big
C(Charlie) Crowded
D(Delta) Dialogue(対話)
E (Echo) Elsewhere
G (Golf) Go for it
クラスD(Delta)から
管制官との交信が必要となる
このことさえきちっと
押さえられいればOKということですね。
気象条件に関しては
もう少し先にいってからのお話となりますね。
ということで、今回は以上となります。
今後も一歩一歩頑張っていきましょう!
今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます!
ではまた!
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