[Flight Operations : 運航]
パイロット免許への水先案内人
須永です！
前回は、Chart Supplement
(以前の呼び名は、Airport Facility Directory) の
情報の中から、その空港の
Right traffic Pattern の有無であったり、
空港のロケーションなどについて
お話させていただきました。
大体理解できましたでしょうか？
今回は、同じ FAA (Federal Aviation Administration) が
発行しているその他の情報について
お話していこうと思います。
まずは、FAA の刊行物の一つに
Advisory Circular というものがあります。
これは、FAA が航空関係者に情報を
伝えるためのものなんですね。
FAA のサイトにいけば、
一般の人でも入手できますよ。
わずか1ページのものから
分厚い書籍にいたるまで
航空業界に携わる人間にとって
とても有益で役立つ情報が満載なんですね。
印刷されているものは、
無料で配布されているものもあれば、
有償で配布されている本などもあります。
Government printing office (合衆国政府印刷局) に
オーダーすれば入手することができます。
有償のものでも FAA のサイトから無料で
ダウンロードすることもできますよ。
https://www.faa.gov/regulations_policies/advisory_circulars/
Advisory Circular は、
パイロットや航空関係者をはじめ一般の方に
航空に係わる情報をより正確に伝えたり、
航空法の解説をしたりしています。
ただし、Advisory Circular は、航空法ではありません。
航空法のサポート的な役割を持っていますが、
あくまでもアドバイスという位置づけのものという点を
頭にいれておいてくださいね。
さて、この Advisory Circular には、
誰にでも分かりやすくするために
分野別に番号が付けられています。
その番号のうち
プライベートパイロットの筆記テストでは
３つの番号を覚えておいてください。
どの分野かというと
60番台 Airmen (航空従事者/航空関係者)
70番台 Airspace (空域)
90番台 Air Traffic and General Operating Rules (航空交通と一般運航規定)
ちなみにPCでサイトを開いてみると
自動翻訳機能が働いて日本語表記になりました。
翻訳機能は、ありがたいのですが、
やはり機械が訳したものだなと
感じてしまうことも多いですよね。
例えば、上の Airmen を航空隊員と訳すのは
個人的にはしっくりきませんね。
どこかの隊員ではないパイロットも大勢いるわけですよ。
プライベートパイロットは、その典型ですよね。
それから、その前の ”60人の” というのは
明らかに間違いですよね。
”人の” は要りませんね。
英語の専門家ではありませんが、
ちょっとだけ気になってしまいました。
スマホで開くと英語表記のままです。
ま、小さいことは置いといて
60番台が、Airmen
70番台が、Airspace
90番台が、Air Traffic and General Operating Rules
これだけしっかりと覚えてくださいね。
さて、次に FAA があなたを含めた
Airmen に知っておいて欲しい情報が
発生したとき Advisory Circular とは別の情報を
出す場合がありますよ。
例えば、ある空港の滑走路が閉鎖されていたり、
利用できない VOR があるなどです。
このような情報は
NOTAMs (Notices to Airmen)
と呼ばれているものです。
この NOTAMs ですが、
数あるうちの 2つのタイプを覚えてくださいね。
まず、FDC NOAMs というものです。
（Flight Data Center NOTAMs）
これは、空域や IFR の運航に影響を及ぼす情報で
法律的な意味合いが強い航空情報になります。
例えば、新しい建造物などによる
新たな障害物が出現した場合、
当然、Sectional Chart (航空図) には
直ぐには反映されないので、FDC NOAMs によって
周知されるわけなんですね。
対象地点の緯度経度といった細かい情報も
含まれているんです。
次に、NOTAM Ds
（NOTAM Distant）
と呼ばれるものがあります。
こちらには、空港と航空施設についての情報が
発信されています。
普通は、一時的に影響を及ぼすものに関しての
内容となっているんですね。
滑走路・誘導路の整備のための一時的閉鎖
などが含まれます。
いずれも短期間に影響があるときに
この NOTAM が出されるということです。
ウェザー・ブリーフィングの際に
これらの情報は受け取れますので
しっかりと把握してくださいね。
NOTAMs WITH SHORT EFFECTIVE PERIOD
Received with weather briefing
NOTAMs WITH SHORT EFFECTIVE PERIOD
：早急に知らせる必要のある航空情報 短期間に影響する
Received with weather briefing
：受ける ウェザー・ブリーフィングで
この一時的な影響を及ぼす内容・事象が
もしも、最低でも7日間を超えるような場合は
NTAP (Notices To Airmen Publication)
と呼ばれるリーフレットが発行されます。
このリーフレットには、
7日間を越えて影響のあるものだけでなく
現在発信されている
NOTAM Ds と FDC NOTAMs も含めて
発行されています。
まあ、プライベートパイロットの
筆記テストで問われるのは、
この辺までを押さえておけば大丈夫ですね。
＜まとめ＞
FAA の発行する
Advisory Circular とは
航空に関わる情報をより正確に伝えたり
航空法を解説しているもので
一般の人でも入手できるもの
運航に直接関わる情報を
NOTAMs (Notices to Airmen) という
１：FDC NOAMs
空域や IFR の運航に影響のある情報
例）最新の航空図発刊後にできた障害物などの情報
２：NOTAM Ds
空港や航空施設が一時的に影響を与える情報
例）滑走路等の閉鎖など
では、練習問題にトライしてみましょう！
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Q1 : FAA advisory circulars (some free, other cost) are available to all pilots and are obtained by
A : distribution from the nearest FAA district office.
B : ordering those desired from the Government printing office.
C : subscribing to the Federal Register.
FAA advisory circulars (some free, other cost)
：連邦航空局 アドバイザリー サーキュラーズ (無料、一部有償)
are available to all pilots and
：全てのパイロットが利用できて
are obtained by
：入手できる ～することによって
distribution from the nearest FAA district office
：最寄りのFAA地区事務所からの配布
ordering those desired from the Government printing office
：欲しいものを注文 合衆国政府印刷局から入手
subscribing to the Federal Register
：連邦公報の購読
・
・
・
自力で答えを導き出してから
音声を聞いてください。
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Q2 : FAA advisory circular containing subject matter specifically related to Airmen are issued under which subject number ?
A : 60.
B : 70.
C : 90.
FAA advisory circular containing
：連邦航空局 アドバイザリー サーキュラーズ 含んでいる
subject matter specifically related to Airmen
：内容 特に 航空関係者に係わる
are issued
：刊行される
under which subject number ?
：下のどの主題番号ですか？
・
・
・
自力で答えを導き出してから
音声を聞いてください。
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Q3 : What information is contained in the Notices to Airmen Publication (NTAP) ?
A : Current NOTAM(D) and FDC NOTAMs.
B : All Current NOTAMs.
C : Current NOTAM(L) and FDC NOTAMs.
What information is contained
：どんな情報 含まれている
in the Notices to Airmen Publication (NTAP)
：の中 NTAP
・
・
・
自力で答えを導き出してから
音声を聞いてください。
はい。どうでしたか？
新しい言葉が出てきて
覚えることも大変かと思いますが、
大空を飛ぶためのライセンス取得には
筆記テストにパスしなければなりません。
操縦技能だけではなく知識も必要なんですね。
なので頑張っていきましょう！
あなたの夢をこれからも応援しています。
これからもよろしくお願いします。
ということで、今回は以上となります。
今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。
ではまた！
