フラップの役目って何だろう?

[Aerodynamics:空気力学]

こんにちは!

パイロット免許への水先案内人・須永です!

前回で全ての飛行計器についての

説明は終了いたしました。

ということで、

Aerodynamics(空気力学)の分野に

また戻りたいと思います。

その前に飛行機の構成について

少し触れておきましょう。

飛行機は、胴体・主翼・機体尾部・降着装置・エンジン

これら5つの部位から成っています。

胴体は、パイロットや乗客、荷物を乗せて、

他の構造部を組み合わせる役割もあるんです。

心地よい室内空間と十分な荷物の積載量を保ちながら、

飛行中の空気抵抗をできる限り小さくするように

設計されているんですね。

主翼は飛行に必要な揚力を発生します。

揚力の発生原理については

計器の分野の前にお話していますよね。

もし、忘れていまっていたら

さかのぼって読んでみてくださいね。

それから、主翼にはロールの動きを

コントロールするエルロン(Aileron)、

離着陸や低速飛行に使用される

高揚力装置(フラップ・Flap)、

さらに燃料タンクが備わっているんですよ。

機体尾部には、一般的には水平尾翼と垂直尾翼が

取り付けられています。

機体尾部は飛行を安定させるために

とても重要な役割を担っているんですよ。

垂直尾翼には方向舵(ラダー・Rudder)が、

水平尾翼には昇降舵(エレベーター・Elevator)が

付いていてそれぞれヨー(Yaw)と

ピッチ(Pitch)を制御しています。

降着装置(ランディングギア)は、

地上移動と離着陸を安全に行う役目を持っています。

(写真は旅客機のものです。)

エンジンは、飛行に必要な推力を発生させます。

大きく分けてレシプロエンジンとジェットエンジンの

2種類があります。

あなたがこれから目指す小型機には

レシプロエンジンが搭載されていて

プロペラが取り付けられています。

このプロペラが風車のように回転して

空気を後方に押し出す力によって

前進する推力を得ているんですね。

今回は、これらの部位のうち

フラップについてのお話となりますよ。

サクッといきましょう!

日本語では高揚力装置といいます。

大型機になるほど、構造は複雑になっていますよ。

しかし、セスナなどの小型機に

装備されているフラップは

下の図のようにとてもシンプルで

このタイプはプレイン・フラップと

呼ばれるものです。

このフラップは通常、着陸時に使用されるのですが、

どうしてなんでしょうか?

フラップを下げることによって

何が起こるのかというと

まず抵抗が増します。

同時に、

翼断面の形状キャンバー(反り・Camber)が増します。

キャンバーが増すと揚力も増えるんですね。

揚力が増すということは低速でも

飛行が可能となります。

このような要素が着陸に必要とされるのは

なぜでしょう?

着陸とは、降下して飛行高度を下げて

滑走路に接地させた後、

地上移動を安全に行える速度まで減速

または、停止するまでのことです。

滑走路の長さは決まっているものですから

安全のためにできる限り

短い距離で停止したいのです。

そのために飛行機は離陸も着陸も

風上に向かって行うんですよ。

5メートルの追い風でも

30~50%も着陸距離が延びるとされているんです。

わずかな風でも影響は大きいんですね。

そこで、着陸時にはフラップを最大限に利用して

抗力を増やして降下中の速度の増加を

防いでいるんですね。

例えるなら、フラップの役割は

急な下り坂をブレーキを使いながら

降りていくことに似ています。

何だか歌詞のようですね。

でも、フラップの役割・目的と聞いて

そんなイメージが浮かんできたらOKですよ!

はい。そこで今回覚えていただきたい

フレーズはこれです!

このフレーズが頭に残れば

筆記テストも怖くありませんよ。

Purpose of flaps increase descent angle

without increase in airspeed.

Purpose of flaps:フラップの目的・役割

increase:増やす・増す

descent angle:降下角度

without:・・・なしで

in airspeed:対気速度で

ということで、練習問題にトライしてみましょう!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Q:One of the main functions of flaps

during approach and landing is to

A  :  decrease the angle of descent

without increasing the airspeed.

B  :  permit a  touchdown at a higher indicated airspeed.

C  :  increase the angle of descent

without increasing the airspeed.

One of:…のうちの一つ

the main functions:主な機能

of flaps:フラップの

during:…の間

approach and landing:接近と着陸

is to:…することです

permit:許す

touchdown:接地

at a higher indicated airspeed:高い指示対気速度で

自力で答えを導き出してから

音声を聞いてください。

はい。どうでしたか?

今回のは簡単でしたよね?

日本語で内容を理解して

その内容を表す英文のフレーズを

覚えてしまえば楽勝の問題は

たくさんありますから

一歩ずつ着実に自分のものに

していってくださいね!

コツコツやっていけば

筆記テスト合格は意外と易しいものです。

もし、今までで分かりにくいところがあれば

気軽に何でも聞いてくださいね。

あなたの合格のために

全力でサポートしていきますからね!

ということで今回は以上となります。

今日も最後まで読んでいただいて

ありがとうございます!

ではまた!

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