混雑している空域はクラス何だろう?

[Airspace:空域]

こんにちは!

パイロット免許への水先案内人・須永です!

前回はクラスD(Delta)の

有効な時間帯について

お話させていただきました。

空域クラスD(Delta)が存在するのは

コントロール・タワーが運営されている

時間に限られるということは

理解していただけましたか?

今回は、このクラスD(Delta)の

ひとつ上のクラスである

クラスC(Charlie・チャーリー)の

説明に入っていきたいと思います。

Airspace Class       Memory Aid

(空域)     (記憶補助単語)

———————————————-

A(Alfa)               Altitude

B(Bravo)     Big

C(Charlie)     Crowded(混雑した)

D(Delta)        Dialogue

E  (Echo)              Elsewhere

G  (Golf)       Go for it

———————————————

CLASS C(Charlie)  Airspace

クラスC(Charlie・チャーリー)を考える場合、

上の一覧にもありますが、

Crowded(混雑した)という

単語をイメージすると覚えやすいですね。

というのも

このクラスC(Charlie・チャーリー)が

設置されるのは交通量も乗客量も

とても多い空港なんですね。

なので、レーダー・サービスが

必要とされている所なんです。

Chart(チャート・航空図)上では

どのように表示されているのかというと

SOLID  MAGENTA  LINE(濃い マジェンタの線)

表されていますよ。

下の例はTUCSON国際空港の

クラスC(Charlie・チャーリー)です。

すぐ近くの北東に

DAVIS MONTHAN空軍基地がありますね。

このクラスC(Charlie・チャーリー)の空域も

そのエリアの特性によって

様々な大きさや形を持ったものがあるんですが、

クラスD(Delta)と同様に

スタンダードな形とサイズもあるんです。

このスタンダードな形とサイズをベースに

派生していると考えてくださいね。

スタンダードタイプを理解してしまえば

その他のクラスC(Charlie・チャーリー)も

すぐに分かるようになるので

このスタンダードな

クラスC(Charlie・チャーリー)について

お話していきますよ。

まず、主要となる空港を囲むように

クラスC(Charlie・チャーリー)の空域が

あるわけですが、

基本的にインナーサークルと

アウターサークルの範囲に分かれています。

上図はアリゾナ州ではなく

ジョージア州のサバンナ空港の

クラスC(Charlie・チャーリー)を表したものです。

インナーサークルは

主要空港から半径5NM(Nautical Miles)の円で

囲まれた範囲となっていますよ。

この範囲は普通地表から

高度4,000フィートAGL(地上高度)までの

円柱状の範囲を指していますよ。

INNER  CIRCLE  OR  SURFACE  AREA

Normally 4,000’AGL

INNER  CIRCLE  OR  SURFACE  AREA:インナーサークル 又は サーフェイス・エリア

Normally:通常は

4,000’AGL:4,000フィートAGL(Above Ground Level)地上高度

航空機の高度計は基本的に海抜高度MSL(Mean Sea Level)で

表示するように設定しているので

AGLで言われても換算するのが大変ですよね。

なので、クラスD(Delta)と同じように

Chart(チャート・航空図)上では

海抜高度で表記されているんですね。

緑の丸の中を見てください。

SFCを下に41と

分数のように表記された数字がありますね。

これが意味するのは

インナーサークルの縦の範囲は

SFC(Surface)地表から

4,100フィートMSL(海抜高度)までです!ってことを

言っているんですね。

さて、次にアウターサークルですが、

主要空港から10NM(Nautical Miles)の円で

囲まれた範囲となります。

このアウターサークルの範囲は普通、

1,200フィートから4,000フィート(いずれも地上高度)

までの円柱状の範囲となっていますよ。

OUTER  CIRCLE  OR  SHELF  AREA

Normally 1,200′ to 4,000’

OUTER  CIRCLE  OR  SHELF  AREA:アウターサークル 又は シェルフ・エリア

SHELF:棚

Normally:通常は

1,200′ to 4,000’:1,200フィートから4,000フィート(AGL)

このアウターサークルの縦の範囲も

Chart(チャート・航空図)上では

海抜高度で表記されているので

飛行中は役立ちますね。

アウターサークル内の緑の丸の中を

見てください。

1,300フィートMSL(海抜高度)から

4,100フィートMSL(海抜高度)までということになります。

次に

Chart(チャート・航空図)上には

表記されていなんですが、

実は更に外側の範囲もあるんです。

アウターサークルから外側に

10NM(Nautical Miles)広がった範囲を指します。

ここを

PROCEDURAL  OUTER  AREA

と呼んでいます。

PROCEDURAL:手続き的

目的は、

クラスC(Charlie・チャーリー)に入る前に

2wayコミュニケーションを確立させるための

範囲として設けられているんですね。

要は管制官と交信してからでないと

クラスC(Charlie・チャーリー)に入れないんです。

もし、クラスC(Charlie・チャーリー)の空域に

入らないのであれば、

管制官との交信は必須ではないので

Chart(チャート・航空図)には

表示していなんですね。

ですが、

PROCEDURAL  OUTER  AREA 内を飛行中であれば

管制官と交信することによって、

レーダー・サービスを受けられる範囲ということなんですよ。

今回のクラスC(Charlie・チャーリー)の空域を

立体的な図で表すと下のようになりますよ。

まるでウエディングケーキを

逆さにしたような形じゃないですか!?

ただ、これはあくまでも

スタンダードなクラスC(Charlie・チャーリー)

ということですよ。

あなたも実際のChart(チャート・航空図)を

見れば理解できると思いますが、

本当に大きさや形が色々とあります。

スタンダードな形とサイズを知っていれば

他のものに出くわしたとしても

慌てることなく理解できるはずですから

しっかりと押さえておきましょう。

おさらいです。

クラスC(Charlie・チャーリー)は

Cの文字から

Crowded(混雑した)を考えると覚えるのに役立つ。

非常に忙しい主要空港のために

設けられているAirspace(空域)ということ。

Chart(チャート・航空図)上では

濃いマジェンタのラインで表示されている。

形やサイズは様々に存在するが、

スタンダードな形とサイズがある。

スタンダードのクラスC(Charlie・チャーリー)は

半径5NM(Nautical Miles)のインナーサークルと

半径10NM(Nautical Miles)のアウターサークル

さらに半径20NM(Nautical Miles)の手続き的アウターエリア

から構成されている。

縦の範囲は

インナーサークル:地表から4,000’AGL(地上高度)

アウターサークル:1,200’AGL から 4,000’AGL

上記高度は、Chart(チャート・航空図)上では

いずれもMSL(海抜高度)で表記されている。

PROCEDURAL(手続き的)アウターエリアは

クラスCに進入する前に管制官と交信を確立させるエリア。

交信抜きでクラスCに進入はできない。

はい。ということで、

練習問題にトライしてみましょう!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Q:The vertical limit of class C airspace

above the primary airport is normally

A  : 1,200 feet AGL.

B  :   3,000 feet AGL.

C  :   4,000 feet AGL.

The vertical limit:垂直限度

of class C airspace:の クラスC空域

above:の上

the primary airport:主要空港

is normally:です 通常は

自力で答えを導き出してから

音声を聞いてください。

はい。どうでしたか?

今回も基本的なことさえ

押さえられていれば

何てことはない問題だったんじゃないですか?

このように日本語でまず理解してしまえば

あとは、ちょっとだけ英語に慣れる努力をすれば

筆記テストは怖くないです。

あなたならできます。

この調子で頑張っていきましょう!

ということで今回は以上となります。

今日も最後まで読んでいただいて

ありがとうございます!

ではまた!

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