Crosswind Landing (横風着陸) について

Flight Operations

[Flight Operations : 運航]

 

パイロット免許への水先案内人

須永です!

 

 

前回は、

Rectangular pattern (長方形経路) について

お話しさせていただきました。

 

地図の上では長方形のコースであっても

目標に真っ直ぐ向かうため風向きを考えて

風上側に機首を向けて (Crabを取って)

飛行しているので

各コーナーのターンは

90°よりも大きなターンをすることもあれば

90°よりも小さいターンで済むこともある

ということは

理解していただけましたか?

 

 

今回は、

Crosswind Landing (横風着陸)

についてお話したいと思います。

 

横風着陸はパイロットにとって

とても重要なスキルのうちの一つになります。

 

冒頭の写真のように

ファイナル・アプローチで

滑走路が伸びるラインに対して

飛行機の機首方向が右または左にずれている機体を

しばしば目にすることがあると思います。

 

無風状態や本当に穏やかな風

もしくは完全な向かい風であれば

滑走路へは機体も正対させて降りてくればOKです。

 

しかし、進行方向に対して風向が

左右どちらかにずれているとすると

横風成分を受けることになるので

機体が流されないように

風上側に Crab (機首を向けて) を取りながら

降下してくることになるんです。

 

ただし、接地する直前に

Longitudinal Axis と

機体が移動している方向が

平行にならなくてはいけないのです。

 

Longitudinal Axis というのは

機首と機体の尾部を結んだライン (機体の縦の軸) 

のことです。

 

 

なぜこのようなことが要求さらるのでしょうか?

 

それは機体の構造上の問題からなんです。

 

Landing gear (着陸装置) の車輪が

回転する方向というのは

Longitudinal Axis が真っ直ぐ前方に

進む方向と一致しているんです。

 

このため、横あるいは斜めの方向には

車輪は回転できなのです。

 

可能な限り車輪に負荷を

かけないようにするために接地前には

機体全体が動いている方向と

機体の縦軸を平行にする必要があるのです。

MINIMIZE  SIDE  LOADS

ON  THE  LANDING  GEAR

Keep longitudinal axis parallel

to direction of motion

 

MINIMIZE  SIDE  LOADS

:最小にする 横 負荷

ON  THE  LANDING  GEAR

:着陸装置の

Keep longitudinal axis parallel

:保つ 機体の縦軸  平行

to direction of motion

:移動の方向に対して

 

 

 

<まとめ>

Crosswind Landing (横風着陸) の注意点

 

Crab (風上側に機首を向けて飛ぶ方法) を

取って最終進入してきた機体は

接地する瞬間には機体の

Longitudinal Axis (機体の縦軸) を

機体が動いている方向と平行に

する必要がある。

 

なぜなら車輪の回転する方向は

機体の縦軸が真っ直ぐ前進する方向と

一致しているので、

Landing Gear (着陸装置) にかかる

横方向の負荷を最小限に

抑えてあげるためである。

 

 

 

では、サクッと練習問題にトライしてみましょう!

・・・・・・・・・・・・・・・

Q  :  To minimize the side load placed on the landing gear during touchdown, the pilot should keep the

 

 

A  :  direction of motion of the aircraft parallel to the runway.

 

B  :  longitudinal axis of the aircraft parallel to the direction of its motion.

 

C  :  downwind wing lowered sufficiently to eliminate the tendency for the aircraft to drift.

 

 

To minimize the side load placed on the landing gear during touchdown,

:最小にするため 横荷重かけられる 着陸装置に 接地の間

the pilot should keep the

:パイロット すべき 維持する~を

direction of motion of the aircraft

:方向 航空機の動く

parallel to the runway

:平行にする 滑走路に対して

longitudinal axis of the aircraft

:縦軸 航空機の

parallel to the direction of its motion

:平行にする 方向に対して それ (航空機) が動く

downwind wing lowered sufficiently

:風下側の翼 下げられた 十分に

to eliminate the tendency for the aircraft to drift

:除くため 傾向を 航空機 流される

自力で答えを導き出してから

音声を聞いてください。

 

はい。どうでしたか?

 

機体のそれぞれのパーツは

構造的に加わる負荷に十分に耐えられる方向と

そうでない方向が存在しているということを

理解できたのではないでしょうか。

 

とにかく出来るだけ優しく

取り扱ってあげることが

何よりも大事なんですね。

 

無茶な操縦をするようなパイロットには

ならないようにしてくだいね。

 

 

ということで、今回は以上となります。

今日も最後まで読んでいただいて

ありがとうございます!

ではまた!

 

 

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