[FAR : 連邦航空規則]
パイロット免許への水先案内人
須永です!
前回は、
Certification of Airmen (飛行士の認証)
についてお話しさせていただきました。
FAA のライセンスには
自分の氏名・住所などの
個人情報は当然ですが、
どんなカテゴリーの航空機で
どんなクラスの航空機の操縦を
行えるのかを示す内容が
記載されていることを学びましたね。
それらを整理して
覚えていただけましたか?
今回は、
Certification of Aircraft (航空機の認証)
についてお話したいと思います。
将来、もしあなたが
エアロバティックのフライトをする
機会があるとしたら、
あなたには
確認しなくてはいけないことがありますよ。
それは何かというと・・・
その機体がエアロバティックの飛行に
耐える強度を持って
製造されているのかどうかということです。
飛行機のライセンス所有者は、
ヘリコプターの操縦は出来ませんし、
総重量が12,500ポンドを超える機体では
適切な Rating を有していなければ、
やはり操縦できませんよね。
これと同じようなことが
航空機自体にも要求されるのです。
これは航空機の認証に関しての分類で、
使用目的または動作上の制限に基づく
航空機のグループ分けを意味する
カテゴリーのことを言っているのです。
簡単にいうと
機体にかかる荷重に対して
制限値別に分類したものですね。
通常の飛行に対応できるだけの航空機、
あるいは曲芸飛行のような激しい飛行に
耐えるだけの強度を持ち合わせているのか
と言った方がピンとくるかも知れませんね。
前回お話したのが、
操縦士資格のカテゴリーで
今回は、
航空機のカテゴリーということです。
それらは大きく分けますと下のように
1.ノーマル
2.ユーティリティ
3.エアロバティック (アクロバット)
の3つに分類されます。
AIRCRAFT CERTIFICATION CATEGORIES
Normal
Utility
Aerobatic
AIRCRAFT CERTIFICATION CATEGORIES
:航空機の認証のカテゴリー
Normal
:通常
Utility
:ユーティリティ
Aerobatic
:エアロバティック(アクロバティック)
ノーマルは、
日常の通常の飛行を目的とした航空機です。
機体にかかる荷重の制限規定は、−1.52〜+3.8G
となっています。
ユーティリティは、
ノーマルとエアロバティックの中間にあたる機体で、
制限の範囲内での曲技飛行が可能な機体です。
荷重の制限規定は、−1.76〜+4.4G です。
エアロバティックは、
相当な激しい操縦操作にも
耐え得る構造になっているのです。
荷重の制限規定は、−3.0〜+6.0G ですよ。
荷重に耐える制限値によって
分類されているということですね。
航空機のカテゴリーとしては
主にこれら3つになりますが、
さらに別のカテゴリーもありますよ。
そのうちの
あと2つだけ見ておきましょう。
いろんなカテゴリーが出てきて
ひぇー!って感じでしょうが、
頑張って覚えてしまいましょう。
Restricted
Experimental
Restricted
:制限された (カテゴリー)
Experimental
:試験的な (カテゴリー)
制限されたカテゴリーは、
農薬を散布する航空機や
消火専用機のような
特殊な航空機のグループとなります。
このカテゴリーの航空機は
必要でなければ人口密集地域の上空を
飛ぶことが出来ません。
RESTRICTED CATEGORY
May not fly over densely populated area
RESTRICTED CATEGORY
:制限されたカテゴリー
May not fly over densely populated area
:飛べません 人口密集地上空を
もう一つの
試験的なカテゴリーの航空機は
自家製航空機のグループです。
EXPERIMENTAL CATEGORY
Home built aircraft
EXPERIMENTAL CATEGORY
:試験的なカテゴリー
Home built aircraft
:自家製航空機
このグループの航空機は
混み合った航空路に沿っての飛行や
人口密集地上空は
特別な許可を受けないと飛行できません。
Cannot operate along congested airways or over densely populated area without specific permission
Cannot operate along congested airways
:運航できません 混雑した航空路に沿って
or over densely populated area without specific permission
:または 人口密集地上空 特別な許可なしで
アメリカでは、
航空機のキットが販売されていて
自分で組み立てて飛ぶことも出来るんです。
さすがに私は自分の手で組み立てた
飛行機には乗りたいとは思いません。
あなたはどうですか?
はい。本当に基礎的ではありますが、
航空機の認証に関する分類
(航空機のカテゴリー)は
以上のことを押さえておけば
筆記テスト対策としては大丈夫です。
<まとめ>
Certification of Aircraft (航空機の認証)
主な3つのカテゴリー (荷重の制限値によって分類)
◎Normal:通常
荷重の制限 小
◎Utility:ユーティリティ
荷重の制限 中間
◎Aerobatic:エアロバティック(アクロバティック)
荷重の制限 大
その他のカテゴリー
◎Restricted:制限された
(消火用航空機や農薬散布機など)
人口密集地上空は飛行できない
◎Experimental:試験的な
(自家製航空機)
混雑する航空路や人口密集地上空は
特別な許可なしで飛行できない
では、練習問題にトライしてみましょう!
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Q1 : With respect to the certification of aircraft, which is a category of aircraft?
A : Normal, utility, acrobatic.
B : Airplane, rotorcraft, glider.
C : Landplane, seaplane.
With respect to the certification of aircraft,
:に関して 航空機の認証
which is a category of aircraft?
:どれが カテゴリーですか 航空機の
Normal, utility, acrobatic.
:ノーマル、ユーティリティ、アクロバティック
Airplane, rotorcraft, glider.
:飛行機、回転翼機、グライダー
Landplane, seaplane.
:陸上飛行機、水上飛行機
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自力で回答してから音声を聞いてください。
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Q2 : Which is normally prohibited when operating a restricted category civil aircraft?
A : flight under instrument flight rules.
B : flight over a densely populated area.
C : flight within Class D airspace.
Which is normally prohibited
:どれが 通常 禁止されますか
when operating a restricted category civil aircraft?
:運航するとき 制限されたカテゴリーの 民間機を
flight under instrument flight rules.
:フライト 計器飛行方式での
flight over a densely populated area.
:フライト 人口密集地上空
flight within Class D airspace.
:フライト クラスDの空域内
・
・
・
自力で回答してから音声を聞いてください。
はい。どうでしたか?
特に問題はありませんでしたよね。
航空規則に関しては
理屈抜きで暗記するしかありません。
必要最小限に絞って
進めていきますので
ついてきてくださいね。
はい。ということで、
今回は以上となります。
今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます!
ではまた!
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